ギリシャ、ベネズエラ、パキスタンがトップ3、アルゼンチンは下げる(国債デフォルト確率動向:2011年1月)

2011/01/15 06:42

国債・公債のデフォルト確率上位国をグラフ化して状況を精査する記事(2010年12月17日版)で説明したように、債権リスクを示す指針の一つCPDを元に、主要国・地域の国公債のデフォルト確率上位国を2010年12月から1か月単位で確認している。今回は2011年1月分として、15日時点での数字をグラフ化してみることにした。

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国公債のデフォルト確率を意味するCPD(5年以内のデフォルト可能性)そのものの細かい定義や取得場所、また各種概念については一連の記事のまとめページ【定期更新記事:CPD(国公債デフォルト確率)動向】で解説が行われている。そちらを参照してほしい。

今件のグラフは日本時間で2011年1月15日、つまり先ほど取得したばかりの一番新しいデータによるグラフというわけだ。今回は幸いにも登場国・地域が前回の記事とまったく同じだったため、前回値を併記している。

↑ 国債・公債のCPD上位10位(市場が見なしている、今後5年間でのデフォルト確率)
↑ 国債・公債のCPD上位10位(市場が見なしている、今後5年間でのデフォルト確率)(2011年1月15日時点)

まず、金融危機が叫ばれている欧州地域の顔ぶれが気になる。トップのギリシャは当然にしても、アイルランド、ポルトガル、スペインと4割が欧州地域の国債。特に国債入札関連で救済の是非が問われているポルトガル、現行政権における日本政府の支援も発表されたアイルランドが上昇しているのが気になる。また情勢の不安定化が懸念されているパキスタンも大きな上昇が確認できる。

一方、国ではないにせよ、アメリカのイリノイ州が10位に入っている。23.88%ということは、イリノイ州の公債を購入して5年間の間に紙くずになる確率が1/4程度という計算になる。ギリシャやベネズエラの場合は実に1/2以上。ここまでくると投資ではなく投機の世界でしかない。

ちなみに、事ある毎に悲観主義的経済評論家や一部報道で「危ない危ない」と連呼されている日本の国債についてだが、おなじくCMD Visionの2010年4Qにおける【リスクレポート(PDF)】によると、CPD値は6.4%・格付けはaa+。最も低リスクな国はノルウェーの2.1%・aaaとされている。また、アメリカは3.6%・aaaとなっている。

リストを詳しく見れば分かるが、「この国の国債がデフォルト起こすようなら、世界恐慌のレベルをはるかに超えるだろう」という国がいくつも数%-10%台に位置しており、上記で説明したように「市場の流れが元で計算された、あくまでも目安の一つ」でしかないことが分かる。仮に日本の国債がデフォルトを起こすのなら、確率論としてはその前にイギリスや韓国、フランス、ロシアなどがバタバタと債務放棄をしなければならない。そんな事態に世界経済が陥れば、CPD値など無意味な状態になってしまうのは、誰の目にも明らか。やはり経済の面においても自分の目で元情報を調べることが、これから重要となるに違いない。

今後は直近においては、やはり欧州地域の国の動向を見定めたいところだ。

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