大きな上昇を期待する声が増加(2010年12月個人投資家動向)

2011/01/08 06:56

【野村證券(8604)】の金融経済研究所は2011年1月5日、個人投資家の投資動向に関するアンケート調査とその結果の分析報告レポートを発表した(【ノムラ個人投資家サーベイ・2010年12月計測分、PDF】)。「ノムラ個人市場観指数」は先月に続き小幅ながら上昇の動きを見せている。株価の先行きに対しては、小幅な上昇を見込む意見がもっとも多く過半数に達しているものの、もう少し大きな上昇を期待する声も増えているのが確認できる。

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今調査は1000件を対象に2010年12月16日から17日に行われたもので、男女比は77.0対23.0。年齢層は40歳代がもっとも多く29.5%、ついで50歳代が28.9%、60歳以上が25.9%など。金融資産額は1000万円-3000万円がもっとも多く29.5%、500万円-1000万円が18.3%、3000万円-5000万円が11.6%と続いている。投資経験年数は5年から10年未満がもっとも多く29.9%を占めている。次いで10年から20年未満が26.5%、20年以上が25.3%。投資に対し重要視する点は、概ね長期投資がもっとも多く47.6%と半数近くを占めている。ついで配当や株主優待が25.6%となっており、テクニカルや値動き、高い利益成長といった項目より安定感を求めているのはこれまでと変わりなし。

詳細はレポートを直にみてほしいが、概要的には

・投資指数は50.2ポイント。先月から1.0ポイントの上昇。3か月後の日経平均株価の見通しについて「上昇」の回答率が75.1%と前回よりも0.5ポイント増加。大幅上昇を想定する割合が増加している。
・市場に影響を与え得る要因としては「国際情勢」を挙げる人がトップに。「為替動向」は大幅に減少。
・魅力的な業種は「素材」、次いで「医薬品」。資源価格の高騰が注目を集めさせる要因となったようだ。もっとも魅力が低い業種は「自動車」。もっとも先月のDI値よりは改善。
・ドル円相場は先月より円安に振れるとの考えが増加。先月に続きオーストラリアドルに対する注目が高まる。ユーロへの注目度は下がりドルは上がったが、引き続きドルが最低ランクに変わりなし。
・もっとも注目を集めた金融商品は「預貯金」。
という形に。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」だが、今月も先月同様トップは定番の[トヨタ自動車(7203)]だった。

1位……[トヨタ自動車(7203)]
2位……[武田薬品工業(4502)]
3位……【三菱UFJフィナンシャルグループ(8306)】
4位……[東京電力(9501)]
5位……【日産自動車(7201)】
上位を占める銘柄はそれだけ注目を集めていることに他ならない。円高が収まる傾向は無いが[トヨタ自動車(7203)]がトップの定位置を連続キープしており、最上位最強鉄板銘柄の立ち位置に変わりはないことが分かる。

今回計測月はやや為替や日経平均株価が戻しを見せたせいか、為替を要因とした各項目が安定感を見せ、株価も上昇を予想する声が増えた。一方で国内外の政治動向への不安がクローズアップされる様相が見て取れる。国内要素的には積極的な買いを入れられるだけの材料を見つけることはできず、海外の情勢に翻弄されている状況に変わりは無い。それはまるで嵐の中を付き進む船の中で、技術と経験を持つ本来の船員達から労組幹部が船のコントロール権を乗っ取った後、操舵そっちのけで彼らの上層部のメンバーらが取っ組み合いの対立をしているような状況と例えられよう。

「増やしたい金融資産」に「預貯金」がトップを維持しているあたりも、積極的な投資行動は難しいと判断した人が多いことによるものと想像される。

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