1950年の20代後半男性未婚率は3割強・世代別未婚率の推移をグラフ化してみる

2011/01/12 06:50

未婚先に初婚年齢の戦前分のデータを検証した際に見つけた【子ども・子育て白書 (旧少子化社会白書)(平成22年版)】。この「付録項目」には日本のさまざまな社会構造を推し量る貴重な中長期データが収められている。今回はそのデータを元に、以前【25-29歳で59.9%・働き盛りの女性、未婚率増加中】で触れた「世代別の未婚率の推移」を補完・グラフの再構築を行うことにした。

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具体的なデータ参照元は【7.6.年齢階級別未婚率の推移】。国勢調査のデータを元に、1950年以降5年単位で20代前半・後半、30代前半・後半の男女別未婚率の値が掲載されている。2010年のものはまだ調査が終ったばかりなので、当然反映されていない。

↑ 男性未婚率
↑ 男性未婚率

↑ 女性未婚率
↑ 女性未婚率

【日本の婚姻率・離婚率・初婚年齢の推移をグラフ化してみる(2011年1月版)】でも触れているように晩婚化が問題視されているが、それと共に未婚率の増加もまた同列の問題といえる。男性若年層の未婚率の高さは元々だったが、中堅層以降、そして女性は全般的に1970年代あたりから上昇を見せ、現在に至っているのが確認できる。

戦後の直後はともかく、1970年あたりと比較しても、いかに未婚率が増加しているかがあらためて確認できよう。また以前のグラフでは1970年以降しかなかったので、単純に増加しているという認識しかできなかったが、今回戦後からのデータを揃えることで「一貫して増加」ではなく「1970年代から増加」しているのが確認できる。

1970年代に何があったのか
ここで気になるのが1970年代の傾向。数字・グラフからは

・男女共に(除く20代前半の男性)1970-1975年以降に未婚率が上昇を始める
・男性20代前半、女性20代において、1970-1975年に幾分の未婚率低下が確認できる

二つの特異現象が見て取れる。恐らくは両者とも密接な関係、具体的には「減少をトリガーとして増加傾向に移行した」あたりが想定できるが(ジャンプする前にしゃがんで勢いをつけるようなものか?)、具体的要因については数字からだけでは分からない。さらにこの時期においては、別記事で挙げているが初婚年齢の低下も確認できる。

↑ 平均初婚年齢(歳)(1年区切り版)
↑ 平均初婚年齢(歳)(1年区切り版)(再録)

当方自身色々と調べたり、事前に何人かの人に意見を求めて見たが、考えられる原因として関連しそうな事項を箇条書きにすると、

・団塊世代の適齢期突入による結婚ブーム(「少子化白書2007年版「未婚化・晩婚化」項目」(http://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/w-2007/19webhonpen/html/i1121100.html
。すでにページは削除済みです)にその言及が確認できる)(ただしこの世代の婚姻件数の増加で全体的な初婚率の減少は関連性があっても、該当世代の未婚率の低下との関連性は薄い)、第二次ベビーブーム(※原因ではなく結果)
・公営団地の普及と都心部への人口流入
・社会現象的な結婚ブーム(有名人などの結婚を機会に)
・社会風俗の変化と経済的な成長(自由恋愛の概念の拡散に伴う「自由度が低くコストもかかる結婚」より「自由度が高くコスト負担も低い恋愛」の方が魅力的に映る)
・女性の賃金の相対的な上昇に伴い、結婚が生活維持に必要不可欠なものでは無くなってきた(家庭内分業メリットの薄化)

などが考えられる。恐らくはどれか一つが正解というわけでは無く、複数要因が絡み合って現状が形成されているものと考えた方が無難だろう。また、前世紀末期から今世紀に入ってからは、「経済的に結婚行動への足がかりを得られない、得にくい」と容易に想定できるニート・フリーターと呼ばれる人たちの増加も無視できまい。あるいは、昔ながらの慣習も、単に言い伝えや古臭い考えによるものばかりではなく、長きにわたる蓄積・経験から得られた、社会システムそのものを守り続けていくための「知恵」も確実に存在している・していた認識をした方が良いのかもしれない。

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