商品評価は高齢者の方が多用している? 米ネット利用者のサービス利用率をグラフ化してみる

2011/01/04 07:02

シニアのパソコン利用アメリカの調査機関PewResearchCenterは2010年12月16日、アメリカにおけるインターネットの浸透状況や世代間の格差などを示した調査結果【Generations Online in 2010】を発表した。アメリカにおけるインターネットの普及具合、世代間のギャップの状況などを検証できる貴重な資料といえる。今回はその中から「ニュースの閲覧」「商品購入」など、主にインターネットをツールとして使い、実社会と深く結びついているサービスの利用率について見ていくことにしよう。

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今調査は2010年4月29日から5月30日にかけて、RDD(Random Digit Dialing、乱数で創り出した番号に電話をかける方法)方式で選ばれたアメリカ国内の番号番号に対する、電話によるアンケートでおこなれたもの。有効回答数は2252人で、直近のアメリカにおける国勢データを元に各種属性に対し、実際の人口比率に近い比率に調整を行っている(具体的区分は【アメリカの年齢区分の表記方法とネット人口構成比】を参考の事)。

以前別記事で今調査母体における、インターネットそのものの利用率と、主要なインターネット上でのサービスの利用率について触れた。

↑ インターネットを利用するか(アメリカ、2010年5月)
↑ インターネットを利用するか(アメリカ、2010年5月)(再録)

↑ ネット関連で次の行動をするか(インターネット利用者に対する割合)(18歳以上全体)
↑ ネット関連で次の行動をするか(インターネット利用者に対する割合)(18歳以上全体)(再録)

インターネットそのものの利用率は世代間格差がはっきりと分かり、サービスについては動画やソーシャルメディアの利用率が高めであることが判明している。

それではその他のサービス、主に実社会の行動を手助けする「ツールとしてのインターネットの利用」においては、どの程度の割合で利用されているのだろうか。

↑ ネット関連で次の行動をするか(インターネット利用者に対する割合)(18歳以上全体)
↑ ネット関連で次の行動をするか(インターネット利用者に対する割合)(18歳以上全体)

インターネット利用の基本ともいえる電子メール、そして検索エンジンを使って探し物をする行為は極めて利用性向が高い。意外なのは健康情報の検索で(とらえ方次第では「検索エンジン利用」に包括されるのだが)8割以上。一般的なニュースの取得よりも高い割合を見せている。他にも商品の購入、旅行の予約、オンライン銀行の活用など、積極的な利用状況が確認できる。

これを年齢階層別に見ると、興味深い傾向が確認できる。

↑ ネット関連で次の行動をするか(インターネット利用者に対する割合)(年齢階層別)
↑ ネット関連で次の行動をするか(インターネット利用者に対する割合)(年齢階層別)

全般的に歳を経るほど(インターネット利用者にも関わらず)利用率が減るのはこれまでの記事などでも見られた傾向。特にエンターテインメント性の強いサービスほど、高齢者の減少率は著しい(例えば「音楽視聴」の場合、18-33歳が65%なのに対し、74歳以上は12%でしかない)。逆に汎用性の高いサービス、例えば冒頭で触れた「電子メール」「検索エンジン利用」では世代間格差はそれほど大きくない。さらに実品が手元に届く、あるいは実際に利用するタイプのサービス(「商品購入」「旅行の予約」)では往々にして高齢者も高い利用率を見せている。

注目すべきは赤い三角マークで示した項目、「地域情報を探す」「商品などの評価」「チャリティに寄付」の部分。若年層よりも中堅層以上の方が利用率が高い。特に「商品などの評価」については50代後半から70代前半が一番高い値を示している。チャリティへの寄付はある程度自分自身に余力がないと難しいし、商品評価は購入そのものが前提となる。地域情報の検索は時間に余裕がないと有効には使えない(例えば自宅の近所に桜の名所があることを探しても、そこに足を運んで花見をする時間が無ければ意味が無い)。

時間とお金に余裕がある高齢者が、それらを有効に活用するためにインターネットのこれらのサービスを使っているのだとしたら、素晴らしい話といえよう。



上記の年齢階層別グラフは、「インターネット利用者における比率」。各年齢階層の全体比を算出すると、やはり世代間格差は大きなものとなってしまう(商品などの評価ですら、若年層と高齢者の割合はほぼ同じ程度となる)。

↑ ネット関連で次の行動をするか(各年齢階層全体に対する割合・概算値)(年齢階層別)
↑ ネット関連で次の行動をするか(各年齢階層全体に対する割合・概算値)(年齢階層別)

やり方は色々と考えられるが、もっと多くの高齢者にネットの世界へ挑戦してほしいものだ。……もちろん日本においても。


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