アメリカにおけるブロードバンド普及率などをグラフ化してみる

2011/01/01 12:20

米国大手調査機関の一つPewResearchCenterは2010年12月16日に同社公式サイト上において、同国でのインターネットの浸透ぶり、そして世代間の格差を示した調査結果【Generations Online in 2010】を公開した。同国におけるインターネットの普及状況、世代間のギャップの状況などを検証できる。今回はその中から、インターネットにおいて最近では必要不可欠ともいえる整備環境であるブロードバンド化率や、携帯電話・ノートパソコンなどでワイヤレス環境を利用しているか否かについて見ていくことにしよう。

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調査要項などについては先行する記事【アメリカのインターネット普及率と使わない人の理由をグラフ化してみる】を参考のこと。その先行記事で、今調査母体におけるインターネット普及率を取り上げたが、全体では約8割という値が出ている。


↑ インターネットを利用するか(アメリカ、2010年5月)(再録)

それでは単にインターネットを利用している、ではなくブロードバンド環境でアクセスしている人はどれくらいいるのかが気になるところ。昨今のインターネット上のサービスは、ブロードバンド環境でないと事実上使いものにならないのが多いからだ。今調査では「自宅で」ブロードバンド環境がある人の割合を調べているが、結果は調査母体全体に対する比で66%。三人に二人の人の家にはブロードバンドによるインターネットアクセス環境が整備されている計算となる。

↑ 自宅にブロードバンド環境がある(アメリカ、2010年5月)
↑ 自宅にブロードバンド環境がある(アメリカ、2010年5月)

ちなみに残りの34%だが、元記事では「5%はダイヤルアップアクセス、26%は自宅からはアクセスしない、3%はブロードバンドか否かが分からない」とある。さらにここから、「インターネットを利用する人は79%」という結果と合わせると、「調査母体の5%は自宅からはアクセスせず(多分に「出来ない」)、自宅外でのみインターネットを利用する」ということになる。

年齢階層別に見ると、33歳までの若年層では8割強が自宅にブロードバンドを備えている。一方で経年と共に整備率は下がり、特に60代後半以降は劇的な減少率を見せる。74歳以上では2割しかいない。元々インターネットの利用率も似たような傾向を見せているが、あるいはブロードバンド化が遅れている(要らないと思っているからか?)のが、ネット離れの一因かもしれない。

一方、スマートフォンやノートパソコンのWiFiカードなどを使い、ワイヤレス環境でインターネットにアクセスしている人、出来る人の割合は次の通り。最初のグラフ同様に「母体全体に対する比率」であることに注意。

↑ ワイヤレス環境(携帯電話で、またはノートパソコンにWiFiカードなどを使って)でインターネットにアクセスしている・できる人(アメリカ、2010年5月)
↑ ワイヤレス環境(携帯電話で、またはノートパソコンにWiFiカードなどを使って)でインターネットにアクセスしている・できる人(アメリカ、2010年5月)

45歳くらいまでは最初の「ブロードバンド環境」とほぼ同じ比率を見せているが、それ以降の年齢になるとブロードバンド環境以上に普及率が低下する。設定が難しいせいか、あるいは「線をつなげずにインターネットにアクセスする」という環境に、まだなじみが薄いからなのだろうか。技術的ハードル・斬新性が高いほど、世代間格差が大きくなる好例ともいえる。



上の新規グラフ二つはいずれも「調査母体全体における比率」なわけだが、最初のグラフと掛け合わせて応用的なものを一つ提示しておく。これは「インターネットをする人」における「自宅にブロードバンド環境がある人」の割合。自宅以外でのみインターネットを利用する人もいるから完全な「イコール」ではないが、「ネット利用者におけるブロードバンド普及率」に「大体近しい値」と考えることができる。

↑ インターネットをする人における、自宅にブロードバンド環境がある人の割合(アメリカ、2010年5月)
↑ インターネットをする人における、自宅にブロードバンド環境がある人の割合(アメリカ、2010年5月)

こちらもやはり「若年層ほど利用率が高く」「歳を重ねるほど利用率が下がる」のが確認できる。本文でも触れたが、インターネットを利用しているという一つのハードルを越えた層においても、「技術的ハードル・斬新性が高いほど、世代間格差が大きくなる」という傾向が存在するようだ。


■関連記事:
【60代が区分線!? 年齢階層別インターネット利用率をグラフ化してみる】

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