新聞やネットなどの情報経費、一世帯では10年間で8000円/月減少

2010/12/24 06:31

経費計算クラレは2010年12月16日、「現代家庭の情報生活」に関する調査結果を発表した。それによると調査母体では、新聞や雑誌、電話、インターネットなどを合わせた一世帯の一か月あたりの情報経費の平均合計金額は、この10年で8000円ほど減少していることが分かった。携帯電話・インターネット代金は増加しているが、その他の項目は一様に減少している。特に若年層は携帯・ネット以外の金額が大きく減っており、これが情報経費全体を押し下げる大きな要因となっている(【発表リリース】)。

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今調査は2010年9月に首都圏・近畿圏に在住する500世帯に対し「インターネット経由で」「家族の生活・行動、家計の事情を最も把握している」主婦(=結婚済み)に行われたもので、年齢階層は20代18.0%・30代36.6%・40代27.6%・50歳以上17.8%。比較対象とされる10年前の調査は2000年5月に「アンケート用紙による留置法で」行われたもので、対象は主婦、有効回答数は481人。いずれも個人に対する設問は主婦本人、世帯全体に対する設問は主婦が把握している範囲内での回答と見て良い。

この10年間に情報化製品が大いに浸透率を高めたことはすでに【デジタル時代の「三種の神器」はパソコン・携帯・デジタルカメラ】でお伝えした通り。それではそれら情報化製品を合わせ、従来型のツール(テレビや新聞など)も合わせた経費はどれくらいかかっていたのか・かかっているのだろうか。主要項目別に10年前と現在とで比較し、「情報経費」全体を積み上げ算出したのが次の図。

↑ 家庭の情報経費(1か月あたり)
↑ 家庭の情報経費(1か月あたり)

まずひと目で分かるのが、全体額が大きく縮小していること。中でも固定電話、新聞、書籍・雑誌の減少ぶりが目立つ。もっも固定電話の場合、「電話」というカテゴリで考えれば携帯電話も含まれるので、1万5000円から1万1000円程度への減少に留まることになる。

一方で携帯電話とインターネットの利用額は上昇。結果として全体に占める比率も大きく変化し、2000年では1/3程度でしかなかった「ネット+ケータイ」の比率が2/3近くまで跳ね上がっている。

これを回答主(主婦)の年齢階層別に区分したのが次のグラフ。なお2000年においては「50歳以上」の区分は無く「40代」が「40歳以上」となっているため、2000年の「50歳以上」の部分にはバツ印をつけておいた。また、ネット周りの情報ツール「携帯電話」「インターネット」の項目は周囲を黒く縁取りし、分かりやすくしてある。

↑ 家庭の情報経費(1か月あたり)(回答者の年齢階層別)
↑ 家庭の情報経費(1か月あたり)(回答者の年齢階層別)

2010年において50歳以上はともかく、20代から40代までは若年層世帯ほど情報経費が少なく、さらにネット周りの情報ツールに集中して経費をかけているのが見てとれる。特に20代はほぼ3/4が携帯電話とインターネットで占められている。

この傾向について、若年層の可処分所得が減少してあまり余計なものにお金を投じられなくなったのか、それともインターネット系のツールで効果的な情報取得を心得ているので無駄な経費を使わずに済んでいるのか、どちらの分析が正しいのかまではこのデータからだけでは読みとれない。いずれにせよ、若年層世帯が既存のメディアへの出費を極力減らし、ネット系メディアに集中する傾向を見せているのは確かである。

なお旧来メディアにおいて「ゼロ円」と回答した人、つまり購読したり利用はしていないという回答者率は次の通り。本文中で明言されていないがインターネット・携帯電話については記述が無いので、一人もいないと思われる。

↑ 「0円」回答者(非利用・非購読・非加入)
↑ 「0円」回答者(非利用・非購読・非加入)

リリース文中で特筆事項として書かれていた、20代の新聞・固定電話代について吹き出しで加えた。今件は個人ではなく世帯単位での回答なため、「20代主婦のいる世帯の3/4は新聞をとらず、約半数は固定電話が無い」という結果になる。固定電話の減少・携帯電話のみで電話の用件を賄う世帯や、新聞をとらない世帯が増加しているのは周知の事実だが、ここまで具体的な値として出てくると、やはり驚かずにはいられない。

もっともこれが「現在の若年層の主流なライフスタイルだ」という指摘もあり、そう考えれば「確かにそうなのかもしれないな」という、妙な納得もしてしまうものである。

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