日本の常任理事国入り、賛成派は8割強

2010/12/23 06:23

安保理内閣府は2010年12月20日、外交に関する世論調査を発表した。それによると調査時点において、日本が「国連の安全保障理事会における常任理事国入りすること」に賛成の意見を持つ人は8割強に達していることが分かった。反対派は1割にも満たない。過去からの推移を見ると、イラク戦争とその後の国連平和維持活動(PKO)時においてやや反対派が増加する動きを見せたが、それを除けば全般的に賛成派が増える傾向が確認できる(【発表リリース】)。

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今調査は2010年10月21日から31日にかけて層化2段無作為抽出法によって全国20歳以上の人の中から選ばれた3000人を対象に、調査員による個別面接聴取法によって行われたもので、有効回答数は1953人。男女比は938対1015、年齢階層比は20代175・30代298・40代333・50代362・60代415・70歳以上370。

国連の主要機関の一つ安全保障理事会は常任理事国5か国と非常任理事国10か国から構成されている。前者はアメリカ・ロシア・イギリス・フランス・中国で不動だが、後者は2年単位で改選が行われる。昨今は安全保障理事会の機能を強化するとともに、安保理における各地域の代表性を高めるため、構成国数を増加する方向で議論がすすめられている。今件に絡み日本が安保理の常任理事国に加わるか否かについて、どのような考えを持つのかを尋ねた結果が次のグラフ。賛成が46.1%・どちらかといえば賛成が37.1%となり、合わせて83.2%が賛成派という結果になった。

↑ 国連安全保障理事会の常任理事国入りについて
↑ 国連安全保障理事会の常任理事国入りについて

反対派が少ないのは赤系統の面積が小さいことからも明らかだが、特に強い意志での反対を意味する濃いオレンジ部分がわずか1.3%でしかないことに注目したい。賛成派はその内部では過半数が強い意思での賛成なのに対し、反対派の強い意志での反対はその内部での1/3にも満たない。

賛成派・反対派・分からないに区分し、過去のデータの推移を棒グラフにしたのが次の図。

↑ 国連安全保障理事会の常任理事国入りについて(経年推移)
↑ 国連安全保障理事会の常任理事国入りについて(経年推移)

一番古いデータの1994年の時点ですでに賛成派が過半数に達しているが、意思を決めかねる人も3割近くいる。そして年々「賛成派増加」「分からない・反対派が減少」の流れで進んでいくものの、2003年から一時的な「賛成派の減少」「反対派の増加」が確認できる。これは2003年のイラク戦争、そしてその後の平和維持活動によるところが大きい。しかしその流れも数年で収まり、再び「賛成派の増加」で状況は推移しつつある。

現在常任理事国周りでは様々な改正案が出ているが、仮に常任理事国数が増加するにしても、候補となる国の意思だけで決まるわけではない。とはいえ、国内の意見がまとまりつつあるのは注目すべき動きであることに違いは無い。来年以降の調査の結果を注意深く見守りたいところだ。

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