「必要」軒並み7割超、でも整備は半分以下…防災グッズの所有実態
2010/12/07 12:20


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今調査は2010年11月11日から20日にかけて携帯電話を使ったインターネット経由で18-69歳の男女に対して行われたもので、有効回答数は1642人。男女比・年齢階層比は非公開。
「防災」というと守備範囲が広いが、何から身を守るのかについて具体的な項目で例示すると、例えば昨年世間を騒がせた新型インフルエンザ、地震や豪雨などの自然災害、さらには今年広範囲に影響を及ぼしている異常気象(による変移)なども該当する。それらの災害において、自治体などが監視をし、発生時には連絡してくれる「防災メール」の仕組みについて、知っている・利用しているかを聞いたところ、利用している人は2割強にしか過ぎなかった。

↑ 防災メールについて
存在そのものを知らない人ですら3割を超えており、自治体の啓蒙が不足していることは否めない。「(各居住地域の名前)」と「防災メール」で検索をすれば、すぐに該当地域の案内が表示されるはずなので(当方(不破)なら「練馬区 防災メール」と入力して検索)、折を見て購読してほしいものだ。
さて次に、防災グッズの類を持っているか否か。いくつかのレベルに分け、どの範囲で持っているかを聞いているのだが、「持っていない」とする意見が過半数を超えてしまっている。

↑ 防災グッズを持っているか
持っている人だけで見ても、懐中電灯やラジオ程度で留まっている人が半分以上で、食料まで含めた「しっかりとした備え」に限れば1割強。「一式」+「食料以外」を合わせると17.8%となり、先の「防災メールを取得している」層の22.0%に近しい値となる。「防災をしっかりと考えて、それなりに実践している人は2割前後」とする見方ができそうだ。
それでは具体的に、「防災グッズ」と呼ばれるもので、「これは必要だ」と思うものは何だろうか。漠然とした「防災」であり、特定の災害に焦点をあてたものではないため、汎用的に「防災グッズを用意するのなら、これは欠かせないな」というものとしての回答となる。

↑ 防災グッズで必要だと思うもの(複数回答)
冒頭でも触れたが、非常水・非常食と飲食関係がトップについている。水も食料も「何か」あった時には生活維持のためにもっとも欠かせないもので、同時に長期保存が比較的難しいものとしてのイメージが強い。「もっとも重要で、もっとも備えが面倒なもの」であるがゆえに、必要性の高さを強く感じているのだろう。
次いでの回答の「懐中電灯」や「救急セットなど」は、停電やケガなど、身の回りに何か大きな状況の変化(建物の破損や長時間の停電)を想定したものとなる。また「ラジオ」はインフラの遮断による情報途絶状態を防ぐためのもの。続く「非常用ロウソク・マッチ」などと合わせ、特に地震災害の際に役立つアイテムとして有名である。それらの備えへのアイテムが上位についてあるあたり、日本での「防災意識」が主に地震災害に対して向けられていることの表れともいえる。

面倒だったり具体的に何を揃えたらいいのか分からなかったり、かかるお金がもったいないなど、理由はさまざまに違いない。しかし保険と同じで、あればあるだけ日常生活における安心感を積み上げることができるし、万が一の場合は当然頼れる品々となる。最近ではこれらの品々はインターネット通販で手軽に揃えられるし、ホームセンターなどのアウトドア関連商品のコーナーにも代用できるものが山ほど見つけられる。機会があれば是非整備をしてほしいものだ。
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