駅売店などの出版物販売動向をグラフ化してみる

2010/12/08 06:47

先に【出版物の売り場毎の販売額推移をグラフ化してみる】で記したように、出版物の販売額の調査データを収録した書籍【2010年版『出版物販売額の実態』を調達】し、各種データの精査を始めたわけだが、前回のグラフ作成中に「駅売店・スタンドは区分が2008年から改められたようで、個別では意味を成さない」という表現を使った。今回はこの部分と【「駅の売店では新聞・雑誌が売れないらしい」を確かめてみる】を合わせて考察し、グラフ化を行うことにする。

スポンサードリンク


「販売ルート別推定出版物販売額」の表を見ると、2007年から2008年にかけて、駅売店・スタンドの両項目にはおかしなデータの変移が確認できる。

↑ 販売ルート別推定出版物販売額(駅売店・スタンドのみ、億円)
↑ 販売ルート別推定出版物販売額(駅売店・スタンドのみ、億円)

この件について確認したところ、2007年から2008年にかけて両区分の再構成と取扱い対象の足し引きを行ったため、厳密にはこの2項目では2007-2008年間には連続性は無いとの事。駅売店とスタンドを足した値にすれば、「大体」のレベルではあるが連続して見ても問題ないレベルとの話でもあるので、その点を活かしてグラフを生成してみることにした。

↑ 販売ルート別推定出版物販売額(駅売店・スタンド)
↑ 販売ルート別推定出版物販売額(駅売店・スタンド)

残念ながらやはり2007年から2008年にかけて、少し持ち上がる形で誤差が出てしまっている。しかしこれなら両項目の区分変更前・後それぞれにおける各項目の推移も、両項目合計の推移も確認することができる。

先の記事でも言及したが、書店の減少以上に、書店以外での出版物の販売低迷度合いは深刻化している。加えて駅売店の場合は店員のなり手が少なく(レジが無いため在庫管理が不十分との指摘からレジを導入すると共に、ベテランの正社員店員をパートに切り替えたところ、パート店員の質が安定せずに客をさばききれず売上が減退、そのためセルフレジの導入を促進しているという話のようだ(【参考:キヨスク180店休業中 ベテラン店員去り人手不足】))、売店の開店時間の調整をしなければならない状態が続いている。これでは駅売店で出版物の売り上げを伸ばすというのも無理なお話。



キオスク書店の場合は小規模店舗の閉店・全体数の減少が、出版物の販売数減退に大きく・直接影響を与えているか否かについて、もう少し考察を続ける必要がある。先の記事でも触れているが、書店減少分を補完しうる立場のコンビニエンスストアやインターネット販売が普及し、両方とも店舗数・規模は増加しているにも関わらず、インターネットはともかくコンビニでの販売量は大きく減少を見せているからだ。

しかしながら駅売店での販売額の減少は、やはり販売機会そのものの減少「も」大きな要因ではないだろうか。コンビニ型店舗を増やしたところで、やはり買いやすさはキオスクスタイルの方がはるかに上であることに変わりは無い(改札口を出たところにあるものも多い)。今件については参考記事でも語られているように、駅前の一等地どころか駅中の超一等地の使い方を(人材の配置・展開の面で)見誤った経営陣の判断のミスにあると見てよいだろう。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2017 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー