ブログと母親の関係をグラフ化してみる

2010/12/04 07:04

母親ブロガー先に【あなたのブログ歴は?】で解説したように、ブログを中心にデータを収集し分析を行い、ブログを検索対象とする検索エンジンサービスを提供するTechnoratiは2010年11月3日から、最新のブログ事情を分析・統計した結果を発表するカンファレンス「State of the Blogosphere」の今年版の資料を公開している(State of the Blogosphere 2010)。ブログの現状を垣間見れる、貴重なデータが豊富に盛り込まれていて、注目すべき内容だ。今回はその中から「ブログと母親(mom)」について見ていくことにする。

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「State of the Blogosphere 2010」では市場調査会社Penn Schoen and Berland Associatesによって7205人のブロガー(ブログを書き込み、運営する人)を対象に2009年9月21日から10月8日にかけてインターネット経由で行われたもの。そのうち64.1%は自分の趣味などを目的にブログを行っている「自己満足派(Hobbyists)」。13.5%は自分の専門知識を披露して本職のサポートや宣伝に活用したり収入の一部を賄う「副業派(Part Timer)」。1.0%は社内などで業務としてブログを展開する「業務派(Corporate)」。そして最後の21.3%は「プロのブロガー(Self Employed)」。

【女性6割、20代前半までで5割強…Facebookの人気ゲームアプリたちのプレイヤー属性をグラフ化してみる】【ソーシャルメディアは女性上位】などで触れているように、ブログも含めた広義でのソーシャルメディアでは、女性進出が目覚ましい。在宅時間が長い傾向があり、(後に再確認するが)意見交換・おしゃべりが好きな母親にとって、コミュニケーション主体のデジタルサービスといえるソーシャルメディアは、正にベストマッチなツールといえる。

母親ブロガーにとってブログに書く内容は、ブロガー全体とは随分と違った傾向を見せている。

↑ ブログにどんな事柄を描くことがもっとも多いか(上位10位+α)
↑ ブログにどんな事柄を描くことがもっとも多いか(上位10位+α)

技術や政治に関する関心は薄く、自分の身の回りのこと、具体的には育児や家族の動向、そして健康に関係する記事を多く書く傾向にある。そして何よりも個人的な考え、想いをブログにしたためる人が多い。母親運営のブログに「我が強い」「自己主張が強い」ものが数多く見られるのも、この動向から理解できる(もちろん今グラフは「もっとも」なので、32%の母親が自分の考え「しか」ブログに書かない、というわけではない)。

母親ブロガーは、自分のブログに活力を与えるために行う、他のブロガーや読者とのコミュニケーションにも積極的。

↑ 自分のブログを活性化するためにどんなものに参加しているか(上位五位)
↑ 自分のブログを活性化するためにどんなものに参加しているか(上位五位)

ツイッターの利用はやや少なめだが、相互リンクを活用したり、他のブログにコメントを残して自分のブログに誘導するなど、積極的に読者を引き込む努力をしているのが分かる。

母親ブロガーはとりわけ「交流(コミュニケーション)」を好むのが分かるのが次の結果。ブログの更新頻度を上げる理由を聞いたところ、全体平均では53%しか回答率の無い「読者との交流が楽しい」項目で、69%と16ポイントも高い結果を見せている。

↑ なぜブログの更新頻度を上げるのか
↑ なぜブログの更新頻度を上げるのか

そしてそれ以上に全体平均との差が大きいのが「他のブロガーとの交流が楽しい」。実に28ポイントもの差。自分と同じような立場、考えを持つブロガーと交流し合い、意見の交換や読者の受け流しをすることで、クロスオーバー的なコミュニケーションができる。そのことをブログ運営での喜びととらえ、だからこそ「もっともっと更新をしたい」という衝動にかられるのだろう。

母親ブロガーの目が光る、商品やブランドへの言及
女性とブログ(、ソーシャルメディア)との関係で欠かせないのが、【ネット好きなアメリカ女性のソーシャルネット事情を探る……宣伝効果と広告】【この1年でブログ1.96倍、ソーシャルネットは1.59倍! 変化する米女性の「商品購入の動機」をグラフ化してみる】で説明している「商品やブランド、サービス」に対する言及。ブランドを自分のブログで語っているかについて聞いたところ、母親ブロガーは全体と比べて高い割合で言及していることが分かった。

↑ ブランドをソーシャルメディアで語ってる?
↑ ブランドをソーシャルメディアで語ってる?

語っている内容、スタイルについて、もう少し詳しく区分して聞いた結果が次のグラフ。特に経験則や自分の好みについて、全体平均より大きく上回る比率を見せている。

↑ ブログで商品やブランドについて語ってる?
↑ ブログで商品やブランドについて語ってる?

上の方のグラフ「ブログにどんな事柄を描くことがもっとも多いか」で、母親ブロガーは「個人的な考え、想いをブログにしたためる傾向が強い」と出ているが、それがこのグラフ、特に「自分が大好きな(または憎らしい)ブランドのこと」の値の大きさに表れている。しかも経験則で語る割合も高く、仮に両方がマッチングすれば、そのブログで展開されるブランドや商品に関する内容は、非常に濃いものとなる可能性が高くなる。



元資料では母親ブロガーについて、

「影響力を無視できないブロガーの一区分要素に成長している。しかもカバーする範囲は宗教、健康、テクノロジー、ビジネス、育児、日常生活など幅広い分野に渡っている」

「母親ブロガーは一般のブロガー以上に、他のブロガー、特に自分と同じ想いを持つ人とのコミュニケーションを好み、その交流を活性化するためにブログの更新を続ける」

「母親ブロガーは多種多様でダイナミックなまでのコミュニティとの接触を持ち、それを堪能している。彼女らがコメントやリンクを積極的に行うのは、読者との交流、そして仲間である他のブロガーとの交流が楽しいからに他ならない」

母親ブロガーなどと説明。本文中に挙げたいくつかのデータは、それらの内容をほぼ包括し、そして裏付けている。

今後全世界的にモバイル端末に慣れ親しんだ「デジタルエイジ」(むしろ「モバイルエイジ」と呼ぶべきかもしれない)が成人し、歳を重ねるに連れ、母親ブロガーの割合・数はますます増加していくことになる。モバイル端末は元々女性の方が積極的に使う傾向があるのに加え、利用ハードルの低いモバイル端末の普及は、女性のデジタル分野への進出を橋渡ししてくれるからだ。

来年、同様の調査がTechnoraitで行われ、発表されるとしたら、どれだけ各数字に変化が生じることになるのか。非常に気になるところではある。

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