遠くから 就職活動来てる人 ホテルや親せき、ネカフェを活用

2010/11/28 12:00

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ネットカフェでひと休みソフトバンク・ヒューマンキャピタルは2010年11月25日、地方学生の遠距離就職活動に関する調査結果を発表した。それによると調査母体が一都三県内の企業に就職活動に来た場合、北海道地区以外の人は「日帰り」パターンを採る人が一番多かった。一方北海道・東北地区の人はホテル宿泊が最多回答率を見せている。しかしながら日帰りを経験したことがある人も4割強に達しており、地方学生の都心部就職活動はかなりの負担がかかっていることが想像できる(【発表リース】)。


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今調査は2010年11月14日から18日にかけて、一都三県以外に住み、一都三県に本社がある企業へ就職活動を行った大学四年生に対し、インターネット経由で行ったもので、有効回答数は400人。男女比は非公開。

一都三県「以外」に住んでいる学生が一都三県企業へ就職活動に赴くということは、それなりに長い工程を踏むことになる。事前に綿密な調査・計画・約束をしていても、日帰りでは難しい場合も十分想定できる。居住エリアごとに、就職活動をした時の宿泊状況を複数回答で尋ねた結果が次のグラフ。なおエリア区分において、北関東は36事例しかないので参考値、北海道・東北地区は81件、中部地方は90件、中国・四国・九州・沖縄は71件でしかないこともあり、準参考値として見てほしい(傾向としてはブレることなく納得のいく数字は出ているのだが)。

↑ 一都三県企業へ就職活動に来た場合、どこに宿泊をしていたか(複数回答)
↑ 一都三県企業へ就職活動に来た場合、どこに宿泊をしていたか(複数回答)

もっとも多い回答率を見せたのは「日帰り」。電車や夜行バス、場合によっては親の自動車や飛行機などで都心部へ足を運んで就職活動、それが終わったら即帰宅。まさに強行軍的な状況が目に留まる。北関東の人はともかく、北海道や東北、中国・四国・九州・沖縄地方の人でも過半数が日帰りを選択しているのには恐れ入る。

一方、都心部から距離が離れれば離れるほど、ホテル、あるいは友人・親戚宅を利用する人が増えているのも確認できる。利用度としてはホテルの方が上で、特に北海道・東北の人の場合はホテルが日帰りを上回る結果が出ている。

インターネットカフェ気になるのはインターネットカフェの回答率。全体では11.8%、北海道・東北の人では2割近くが利用経験ありと答えている。「モノのついでにせっかくだから」と観光がてらに利用するのなら救われるが、さまざまな理由でホテルも親戚宅も使えずに、インターネットカフェを選択しているとすれば、色々と複雑な気持ちにもなる(まだカプセルホテルの方が、「ホテル」であるだけ良いのかもしれないが……)。



今調査別項目では「就職活動で困ったこと」の項目では「交通費」がトップ、「ホテル代」が第三位に入っている。特に地方学生ほどこれら項目への回答率が高い。距離が離れていても日帰りパターンが多そうに見えるのも、ネットカフェの利用率が(就職活動の行き帰りにも関わらず)高いのも、このあたりに原因があるのだろう。無事に就職活動の成果を実らせ、負担をかけた保護者に感謝の意を伝えられるよう、祈るばかりである。


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