【更新】テレビ視聴後検索は「情報番組」で「商品」がトップ

2010/11/12 12:05

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検索アイシェアは2010年11月11日、テレビ視聴後のインターネット上での検索に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体においては、インターネット上での検索のきっかけとなったテレビ番組でもっとも多いのは「情報番組」であることが分かった。全体の7割強が「情報番組を見た後にその情報を元にネット検索をしたことがある」と答えている。また検索した対象としては「商品」がもっとも多く、「企業・店舗」が続いている([発表リリース])。


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今調査はアイシェアが2010年10月22日から10月26日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員(携帯電話による個人認証を利用したもの)に対してパソコンのインターネット経由で行ったもので、有効回答数は670人。男女比は男性52.4%・女性47.6%。年齢階層比は20代26.0%・30代34.0%、40代40.0%。

テレビを見た後、あるいは見ながら、より詳しい情報を知りたくなり、インターネット上で検索するという行動パターンはよくある話で、【「Wiiはどこに売っているの?」アクセス解析で見る、検索サイトの使われ方と臨機応変な対処法】【「詳しくは●×を検索」で検索率が2.4倍-ネットとテレビ広告の連動成果が明らかに】などにあるように、具体的なデータがいくつも存在している。最近では携帯電話の普及で検索環境がより手短になったこともあり、「続きは××で」「詳しくは××を検索して」のような表現で、視聴させた直後に検索させて特定サイトへ誘導させる広告手法も珍しくない。

今調査母体でも、テレビ番組(CM除く)をきっかけにしてインターネット上で検索した経験がある人は6割近くにも達している。男女別ではやや女性の方が高比率で、テレビ番組上の情報に対する好奇心の旺盛さが見て取れる。

↑ テレビ番組(CM除く)での特集やニュース視聴をきっかけに、気になった商品・サービスや人物をネットで検索したことはあるか
↑ テレビ番組(CM除く)での特集やニュース視聴をきっかけに、気になった商品・サービスや人物をネットで検索したことはあるか

それでは具体的に、どのような番組を見て「検索したい」と思ったのだろうか。逆にいえばどんな番組がインターネットへの検索のトリガーとなりやすいのか。情報番組がトップとなり、次いでニュース・報道、バラエティが続いている。

↑ ネット検索のきっかけとなったテレビ番組は何ですか?(複数回答、視聴後検索経験者限定)
↑ ネット検索のきっかけとなったテレビ番組は何ですか?(複数回答、視聴後検索経験者限定)

男女の差異はさほどないが、「ドキュメンタリー」「アニメ・特撮」などでやや男性が多い感はある。ただし該当するテレビ番組を見ていなければ検索のしようもないので、多分に男女の番組視聴性向、さらには熱中度も加味されているものと思われる。

年代別にみると、一部の番組で特異な動きが確認できる。

↑ ネット検索のきっかけとなったテレビ番組は何ですか?(複数回答、視聴後検索経験者限定)(年齢階層別・一部)
↑ ネット検索のきっかけとなったテレビ番組は何ですか?(複数回答、視聴後検索経験者限定)(年齢階層別・一部)

「情報番組」「ドキュメンタリー」「テレホンショッピング」は高齢者ほど、「アニメ・特撮」は若年層ほど検索比率が高い。番組そのものの視聴割合の他、番組の中身への興味関心の違いが、そのまま検索率に現れたと見てよい。

ではこれらの番組を見て検索するのは、どのような言葉なのだろうか。言い換えれば「どのような物事にさらなる興味関心を抱いたのか」。

↑ テレビ番組がきっかけで、何を検索したことがありますか?(複数回答、視聴後検索経験者限定)
↑ テレビ番組がきっかけで、何を検索したことがありますか?(複数回答、視聴後検索経験者限定)

一番多いのは「商品」。番組内で紹介されて自分も欲しくなったものの、どこで販売しているのか、価格はいくらか、どのような仕様なのかまでは伝えられていない。昔はそこでオシマイだったり、友達に聞くか辞書、図書館で調べるなどするしかなかったのだが、今ではインターネットを使って検索をすることで、多種多様な情報を取得できる。さらにはその「商品」を通販で購入できるサイトへもたどりつけ、「欲しい」という欲求を即時に満たすことができる(入手は少し後になるが、「ツバ」をつけることは可能)。

次いで多いのは「企業・店舗」。こちらも「商品」と似通った事由で、その施設を訪れたい、あるいはその店舗で売っている商品や提供されているサービスを手に入れたくて、探すというパターン。

「人物」は単純に好奇心の充足に過ぎない場合が多いが、それ以外の項目はいずれも「テレビからの情報で消費意欲が沸きおこり、それを充足させるための追加情報」であると見なせる。そしてその情報を現行のテレビが提供していないからこそ、視聴者はインターネットで検索することになる。いわばインターネットがテレビの補完をしているわけだ。

テレビはとかくインターネットを嫌う傾向が強いが、視聴者サイドの立ち位置で眺めれば、むしろサポートをしている感が強い。テレビだけで視聴者の欲求を満たすことができないのなら、何でも自分の手中に収めることは考えず、むしろ共存を求め、積極的にサポート役を活かすことを検討した方が良いだろう。


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