ソーシャルメディアや検索エンジンと、アマゾン・楽天との関係は?…日本の主要通販サイトへのリンク元を調べてみる(2010年11月版)

2010/11/08 12:00

リンク経由で来訪以前「アマゾンや楽天の客はどのサイトからやってきてるの?」という疑問を解消するため、日本の主要通販サイトへのリンク元を調べてみるという企画記事で、ウェブサイトの情報提供サービス【Alexa】のデータを元に、日本の主要通販サイトへ向けてどのようなサイトがお客を橋渡ししているのか(リンクで誘導しているのか)について表組みを行った。それからほぼ一年が経過していること、そして先日アメリカの通販サイトに関して最新のデータを元に動向調査を行ったのに合わせる形で、今回は「日本の主力通販サイト」について調べてみることにした。

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Alexaには各ドメイン毎に多種多様な視点からのデータを一般に公開している。その中で、「Clickstream(クリックした上での視聴者の流れ)」のうち、「Upstream Sites」のデータを元に表組みを行う。このデータは「上流サイト」を意味し、該当ドメインに来る「前」に、視聴者が見ていたドメインがユーザ数の多い順に表示されるというもの。原文は「Percent of total visits to *******(ドメイン名) preceded by a visit to the upstream site.」なため、正確には「”そのドメインへの来訪者全体のうち”直前に見ていたドメイン」ということになる。

↑ amazon.comの事例。Clickstreamをクリックして、Upstream Sitesの並び・値を抽出する
↑ amazon.comの事例。Clickstreamをクリックして、Upstream Sitesの並び・値を抽出する(再録)

なお「ヤフーショッピング」については元々URLは「http://shopping.yahoo.co.jp/」で、Yahooのサブドメインを使っている。そのためサブドメイン単位でのデータ取得が出来ないAlexaでは確認ができず、今回はYahoo.co.jpのデータを流用することにした。他サイトと比べてややブレのある形となってしまうがご容赦願いたい。

それぞれの通販サイトに対し、リンクを渡しているサイト上位10位までをリスト化したのが次の表。比較のために、前回2009年12月に生成した表も併記しておく。

↑ 日本の主要小売サイトへアクセスを渡している、サイトサービスたち(上にあるほど多くのアクセスを渡している)
↑ 日本の主要小売サイトへアクセスを渡している、サイトサービスたち(上にあるほど多くのアクセスを渡している)(2009年12月、再録)

↑ 日本の主要小売サイトへアクセスを渡している、サイトサービスたち(上にあるほど多くのアクセスを渡している)
↑ 日本の主要小売サイトへアクセスを渡している、サイトサービスたち(上にあるほど多くのアクセスを渡している)(2010年11月)

この表は縦軸の小売サイトに対し、どのようなサイトサービスが多くのアクセスを渡しているかを表したもの。例えばアマゾンの場合、Googleが一番上に表記されているので、(他サイト経由では)Google経由で来る人が一番多いことを意味する。次点のYahoo経由と合わせ、検索結果をたどってくる人が多数に及んでいるというわけだ。また、アメリカでもGoogleとYahooではGoogleの優位性が進んでいたこともあり、検索エンジン周りで動きが生じている雰囲気が感じられる。

興味深い点をいくつか箇条書きにすると、次のようになる。

・2大検索エンジン「Yahoo」と「Google」の圧倒的優位性。中でもGoogleの優位性が進展。
・ブログサービス経由で通販サイトを利用する人も多い。中でも「fc2.com」が抜きんでている。
・複数の通販サイトを渡り歩く現象が確認できる。
・ソーシャル系サイトは日本ではまだ「通販サイトへの窓口」としては少数派。アマゾンではtwitterがわずかに確認でき、あとは動画系ソーシャルメディアがちらほらと確認できる。mixi.jpがヤフーショッピングで見受けられるが、これはyahoo.co.jp絡みの可能性が高い。
・イオンは自社内の関連サイトをうまく利用し、顧客を循環させている。また、買物系サイトとの相性の良さが分かる。
・価格.comは家電系サイトやインプレス系情報サイトとの相性が良い。

アメリカの通販サイトではソーシャネルットワーク系サイトからの来訪客が相当数を占めている。日本でその傾向が見られないのは、多くのサイトにおいてアソシエイツプログラムをはじめとした「紹介料サービス」の利用を禁じているのが要因と考えてよい。方針の違いといえばそれまでだが、相互補完・相互活性化を是とするネットワークの世界において、少々もったいない気がする。

また、日本でもアメリカ同様に、複数の通販サイトを渡り歩く現象が見られる。例えばアマゾンに注目してみると、第5位に楽天市場、第7位に価格.comが確認できる。「少しでも良いものを少しでも安く」という消費者の想いは世界共通というところか。

さらに注目すべき動向を2つほど解説。まず「価格.com」。インプレス系情報サイトや東芝・パナソニックの企業サイト名が確認できるが、これらの多くはそのサイトそのものに価格.comのリンクがあるのではなく、「価格.comで商品ページを確認」「そのページから各種商品の販売元、あるいはレビューページに移行」「具体的解説に目を通した後、『ブラウザの”戻る”ボタンで』価格.comに戻る」というプロセスを踏んでいると想像できる。

もう1つは「イオン」の「shufoo.net」。これは以前【無料でiPadからチラシをチェック・電子チラシサイト「Shufoo!」、iPad・iPhoneなど向けアプリを公開開始】でも紹介した電子チラシサイト。電子チラシが実店舗だけでなく、ネット上の店舗にもプラスの影響を表し始めていることを裏付けるデータとして注目できよう。



なおそれぞれの通販サイトに対する各サイトの「アクセス誘導割合」は雑多になるので省略するが、一つだけAmazon.co.jpのものをグラフ化すると次のようになる。

↑ Amazon.co.jpへのアクセス誘導元(Alexaデータ参照)
↑ Amazon.co.jpへのアクセス誘導元(Alexaデータ参照)

これは「アマゾンジャパンに来訪する人のうち、19.72%がGoogle経由、17.30%がヤフー経由、5.71%がFC2のブログ経由」ということを意味する。そしてこのグラフには掲載されていない残り42.56%(のほとんど)が、ブックマークや直接URLを打ちこんだ上での来訪。

日本ではブログによる商品紹介がアメリカ同様に盛んな一方、ソーシャルネットサービスでは直上で解説したような禁止事項を設けるところが多いため、ソーシャル系のサイトはほとんど見られず、ブログサービスのドメインを多数見つけることができる。ただし海外勢のツイッターやFacebookは国内発のソーシャルメディアと違い、それらの点に関する制限は緩め。今後この施政の違いがどのような形で数字になって表れるか、気になるところだ。

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