小幅下落を想定する意見が急増(2010年10月個人投資家動向)

2010/11/03 06:48

【野村證券(8604)】の金融経済研究所は2010年11月2日、個人投資家の投資動向に関するアンケート調査とその結果の分析報告レポートを発表した(【ノムラ個人投資家サーベイ・2010年10月計測分、PDF】)。「ノムラ個人市場観指数」は先月から続いて下落の動きを見せている。株価の先行きに対しては、小幅な上昇を見込む意見がもっとも多いものの、小幅下落を想定する意見が急増しているのも確認できる。

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今調査は1000件を対象に2010年10月19日から20日に行われたもので、男女比は76.0対24.0。年齢層は50歳代がもっとも多く29.0%、ついで40歳代が28.9%、60歳以上が24.3%など。金融資産額は1000万円-3000万円がもっとも多く30.5%、500万円-1000万円が18.4%、300万円-500万円が13.1%と続いている。投資経験年数は5年から10年未満がもっとも多く31.2%を占めている。次いで10年から20年未満が28.7%、20年以上が23.3%。投資に対し重要視する点は、概ね長期投資がもっとも多く43.6%と半数近くを占めている。ついで配当や株主優待が27.1%となっており、テクニカルや値動き、高い利益成長といった項目より安定感を求めているのはこれまでと変わりなし。

詳細はレポートを直にみてほしいが、概要的には

・投資指数は23.4ポイント。先月から13.8ポイントの下落。3か月後の日経平均株価の見通しについて「上昇」の回答率が61.7%と前回よりも減少。小幅下落を想定する割合が大幅に増加している。
・市場に影響を与え得る要因としては「為替動向」を挙げる人が今月もトップに。「国際情勢」も上昇し、「国内政治情勢」は呆れかえられたせいか下落。
・魅力的な業種は「医薬品」。もっとも魅力が低い業種は「自動車」。「金融」はブービーに。
・ドル円相場は先月よりさらに円高に振れるとの考えが増加。先月に続きオーストラリアドルに対する注目が高まる。ユーロへの注目度以上にドルへの注目度が下がり、最低ランクに。
・もっとも注目を集めた金融商品は「預貯金」。
という形に。増やしたい金融商品は「株式」がトップ。ただし減らしたい人も多く、DI値では預貯金より大幅に劣る結果が出ている。

気になる「保有したい、注目していきたい銘柄」だが、今月も先月同様トップは定番の[トヨタ自動車(7203)]だった。

1位……[トヨタ自動車(7203)]
2位……[東京電力(9501)]
3位……[武田薬品工業(4502)]
4位……[ソフトバンク(9984)]
5位……[三菱商事(8058)]
上位を占める銘柄はそれだけ注目を集めていることに他ならない。ここまで円高が進んでいるにも関わらず[トヨタ自動車(7203)]がトップの定位置を連続キープしており、最上位最強鉄板銘柄の立ち位置に変わりはないことが分かる。

今回計測月は先月以上に為替相場の状況悪化と、その状況へのあまりにもの無策、というよりもむしろ”害”策さから市場は状況改善どころか悪化の一途をたどっている。自国経済にポジティブとなるような政策を積極的に打つ姿勢を見せないうちは、国内市場への投資が行われることも難しい。ある意味前世紀の亡霊によって乗っ取られたとも表現できる現状では、投資判断が「待ち」となるのも致し方あるまい。

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