30歳前半の働き人、6割強は転職経験あり(2014年)(最新)

2014/10/02 08:19

実際には個々の環境によるところもあるが、一般的には高学歴で就職をした人の方が、離職率は低いとの統計結果が出ている(例えば厚生労働省の若年者雇用関連データを基にした記事【学歴別・就職後の離職状況をグラフ化してみる】が好例)。今回はその実態を、厚生労働省が2014年9月25日に発表した、2013年時点における若年層(15-34歳)の雇用実態を調査した結果「平成25年若年者雇用実態調査結果の概況」から確認していくことにする。調査時点で就労している人に限られるが、学歴や世代などで、最初に勤めた会社から離職した人の割合(現在就職している人が回答しているので転職率でもある)がどのように異なるのだろうか(【発表リリース:平成25年若年者雇用実態調査の概況】)。

スポンサードリンク


今調査の調査要件、各種用語の意味については先行記事【若年労働者の割合などをグラフ化してみる】を参考のこと。

個人の諸般事情がある場合(資格取得のための腰かけ的就業や、家業を継ぐ予定があるためにそれまでの就業など)は別にして、多くの人は初めて勤めた会社に一生勤務し続けたいと考えている。また、非正社員はともかく正社員を雇用する企業側も、企業自身が継続する限り、定年退職まで雇用し続けるつもりで新人を雇い入れる。だからこそ定年規定や退職金規定が存在する。しかし現実には働く側、あるいは企業側の事情により、最初に就職した企業から離職せざるを得ない人は少なくない。

今調査では全体の5割近くが「最初勤めた会社には今現在は勤務していない」と回答している。若年労働者(34歳未満)で限っても、これほどまでの離職経験率の高さが出るとは、正直驚かざるを得ない。

↑ 性・年齢階級別、初めて就職した会社に現在は勤務していない若年労働者割合(調査時点で在学していない者のみ)(2013年)
↑ 性・年齢階級別、初めて就職した会社に現在は勤務していない若年労働者割合(調査時点で在学していない者のみ)(2013年)

回答者の年齢階層別にみると、当然ながら歳を経るに連れて「最初に勤めた会社からは退社した」人の割合は大きくなる。しかし10代でもすでに1割強が離職を経験している。そして30-34歳になると63.5%にも達する。つまり「現在働いている30-34歳の人の五人に三人以上は転職を経験している」ことになる。これが自らの意志によるものか、あるいは会社都合によるものかまでは今数字からは読みとれないが、「終身雇用」との言葉は少なくとも若年層では、事実上終結を迎えつつあると考えても良い。

男女別では女性の方が値が高い。これは最近ではあまり聞かれなくなったものの、各種出産関連の統計でも少なからず確認できる、寿退社、出産のための退社が影響しているものと考えられる(詳細は後日別途確認するが、最初の会社を離れた理由として、女性では「結婚、子育てのため」とする回答率が15%に達している)。

これを最終学歴別に見たのが次のグラフ。

↑ 最終卒業学校別、初めて就職した会社に現在は勤務していない若年労働者割合(調査時点で在学していない者のみ)(2013年)
↑ 最終卒業学校別、初めて就職した会社に現在は勤務していない若年労働者割合(調査時点で在学していない者のみ)(2013年)

やはり学歴が高い就労者ほど、会社内での立ち位置が安定的であることがうかがえる。最終学歴が中学生の就労者は実に8割強が転職を経験している。それに対し大学卒では4割近く、大学院卒では2割強に留まっている。もっとも高校・専修学校・高専・短大ではほぼ横並びで5割強なのが興味深いところではある。

最後に正社員か否かによる区分。当然といえばそれまでだが、最初に勤めた会社での立ち位置が正社員だった人よりも非正社員の方が離職率が高い。

↑ 初めて就職した会社における就業形態別、初めて就職した会社に現在は勤務していない若年労働者割合(調査時点で在学していない者のみ)(2013年)
↑ 初めて就職した会社における就業形態別、初めて就職した会社に現在は勤務していない若年労働者割合(調査時点で在学していない者のみ)(2013年)

就労年数まではこのグラフでは考察できないが、単純計算で「初めて勤めた会社に対する離職は、非正社員では正社員の2倍以上」であることが見て取れる。



別途改めて精査するが、最初に勤めた会社を離職する理由は多種多様で、しかも複数にまたがっていることが多い。総計では「労働条件が良くない」「仕事が合わない」など、ハードな仕事に耐えきれなくて職を離れる場合が多い。ただし「はじめから想定していたが実践してみると想定以上だった」のか、「これほどまでにキツいのは聞いてなかった・思ってもいなかった」なのか「勤めていくうちに段々とキツくなって、限界を超えた」なのかは不明である。また「人間関係が良くなかった」ことを理由に挙げる人も多い。

ともあれ、本人の事情・意志以外による離職は、生活基盤をはじめとする多種の立ち位置(社会的、経済的、精神的…etc.)を危うくするもの。もう少し定着率を高めることが出来れば、世の中はその分だけ良くなるはずなのだが。


■関連記事:
【結婚した後もお仕事は続けられる? 女性の結婚後の就業状況をグラフ化してみる】
【「今の会社に定年まで勤めたい」人は3人に1人】
【いわゆる「ブラック企業」ってどんなイメージだろうか】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー