「黒板に文章を書くだけ」なテレビ番組の広告

2010/10/25 06:58

板書中小学生の時は誰しも、先生に問われた内容を皆の前で黒板に書かされる機会があったはず。上手く正解出来れば嬉しいし、間違った答えを書いて先生に指摘されると、とても恥ずかしい思いをすることになる。いずれにしても皆の注目を集めることになるが、どちらかというと間違った時の方が注目度は高くなる。そのような「間違った板書をして赤恥をかく生徒」を演じるだけで、立派にテレビ番組の宣伝になるプロモーションが、今回紹介する【Cielo TV: Are You Smarter Than a 5th Grader?】である。

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↑ Sei piu` bravo di un ragazzino di 5? Stazione Centrale Milano。
↑ Sei piu` bravo di un ragazzino di 5? Stazione Centrale Milano。

これはイタリアのテレビのクイズ番組【Sei piu` bravo di un ragazzino di 5?(Are You Smarter Than a 5th Grader?、あなたは小学五年生よりも賢いですか)】のプロモーション。タイトルから分かるように、学校の教室を模したスタジオの中で、特定分野に長けた小学五年生と「小学五年生でも分かるような内容の」クイズで争う番組。メイン出演者が大人なだけに、小学五年生と戦って負けた時の当事者の悔しさと、視聴者にとってのこっけいさは並大抵のものではない(ちなみにこの番組、アメリカでの放送が最初で、今回紹介しているイタリア版をはじめ世界各地のバージョンが放送中とのこと)。

今プロモーションの舞台はイタリアの大都市ミラノの駅構内。一人の「いかにも少々間が抜けていそうな見た目」をした男性(俳優)が帽子をかぶりながら、必死になって黒板に文章を書いていく。しかしその内容がことごとく間違っており、当然ながら行き交う人々の注目を集めることになる。



↑ ある人は笑いながら通り過ぎ、ある人は注意をし、またある人は「こうじゃなくてこうなのよ」と正しい答えを書きこんでいく
↑ ある人は笑いながら通り過ぎ、ある人は注意をし、またある人は「こうじゃなくてこうなのよ」と正しい答えを書きこんでいく

冒頭の話ではないが、正しい文章を書き連ねるだけなら「ああ、そうね」で終わってしまう。しかし、「いかにも間が抜けていそうな見た目」をした俳優が、間が抜けた身振り手振りをしながら、期待通り間が抜けた内容を書きこむ様を見ると、どうしても注目してしまうというもの。

↑ 行き交う人に帽子をかぶせてみたり……
↑ 行き交う人に帽子をかぶせてみたり……

そして最後に、番組のロゴマークを黒板に描き、「なんだ、あの番組の宣伝だったのね」と周囲に居る人を納得させるわけだ。

↑ 番組とテレビ局のロゴ、そして番組名と何時からの放送を描き、何のプロモーションだったのかを皆に披露
↑ 番組とテレビ局のロゴ、そして番組名と何時からの放送を描き、何のプロモーションだったのかを皆に披露

あえて間違いを「さも正しいかのように」表現していくことで、逆に周囲の注目を集め、ツッコミを受ける。一人でも多くの人に注目を集めることがプロモーションの第一目標であることを考えると正しい手法であるし、「小学五年生くらいの格好をした間抜けな大人」を演じる俳優が行うことで、番組の特性を十二分に表せる。番組の特徴を上手く活かした、見ていて楽しいだけでなく、周囲も巻きこむタイプのプロモーションといえよう。



余談になるが、動画で男性がかぶっているのは、いわゆる「dunce cap」。出来が悪い子供に対するペナルティとして子供が被らされる三角錐の帽子だが、ヨーロッパではこの三角錐の帽子にロバの耳がつけられるのだそうな。つまりこの俳優が「ロバ耳付きの三角錐帽子」をかぶっていることで、周囲の人たちは「この男性は間が抜けている人を演じている」のが認識できる。いわばこの帽子が符丁となっている次第。

行き交う人々が気軽に声をかけて間違いを正してくれたり、正解を代わりに板書してくれるのは、このような細かい配慮によるものであることも、知っておくと一層楽しめるに違いない。

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