かつてデパートの売れ筋商品…スーパー・デパートの衣料品の移り変わりをグラフ化してみる

2010/10/24 12:00

デパート先に【スーパーやデパートの主要商品構成比の移り変わりをグラフ化してみる】でチェーンストア(スーパーやデパート)の食料品や衣料品といった主要商品別の売上高の変化をグラフ化し、その変移を眺めてみた。食料品と衣料品との割合が逆転する1990年代後半がデパートなどにとってターニングポイントだったように見える結果だったが、売上が減少する一方の衣料品の内部動向はどのようなものだったのだろうか。幸いにも元データでは、男性用・女性及び子供用・その他衣料品・身の回り品という区分での売上高が収録されているので、今回はこれをグラフ化し、状況の変化をチェックしてみることにした。

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データの取得元は【百貨店やスーパーの分野別売上高推移をグラフ化してみる(2010年2月版)】の時と同じく【経済産業省の商業動態統計調査】【統計表一覧】。百貨店とスーパーの合計、それぞれ別個のデータが記載されている。当サイトで業界団体(日本チェーンストア協会)発表の売上高を定期更新している「チェーンストア」とは、「百貨店」か「デパート」の違いがあるが、表記上の違いでしかないと見なしてよい(【百貨店 衣料品客離れていく 行き着く先はモールとネットに】で説明しているように「日本チェーンストア協会に加盟している大規模店舗で展開する総合小売業者がデパート、日本百貨店協会に加盟している大規模店舗で展開する総合小売業者が百貨店」という程度)ので、同一視して問題ない。

また、主要品目の区分構成は【利用上の注意】に記載されているが、今回スポットライトをあてる衣料品においては次の通り。

紳士服・洋品……紳士服、下着類、ワイシャツ、ネクタイ、靴下など
婦人・子供服・洋品……婦人服、子供服、下着類、ブラウス、靴下など
その他の衣料品……呉服、反物、寝装具類、和装小物、タオルなど
身の回り品……靴、履物、和・洋傘類、かばん、トランク、ハンドバッグ、裁縫用品、装身具(宝石、貴金属製を除く)など

それでは早速、「衣料品」項目における、各種細部項目の構成比。元々「婦人・子供服・洋品」の比率が高かったものの、近年においては10ポイントほどの増加が見られる。それと共に「身の回り品」もじわじわと上昇を見せている。

↑ 百貨店+スーパーにおける衣料品項目内主要品目別売上構成比
↑ 百貨店+スーパーにおける衣料品項目内主要品目別売上構成比

男性向けの衣料品の割合が継続して減っているのは、やはり紳士服チェーン店などの進出が大きな要因だろう。やや意外なのは「身の回り品」が割合的に見てむしろ上昇していることだが……

↑ 百貨店+スーパーにおける衣料品項目内主要品目別売上構成(兆円)
↑ 百貨店+スーパーにおける衣料品項目内主要品目別売上構成(兆円)

デパート紳士服売り場金額的に減少していることに違いは無く、額面上の減り方が少なかったため、相対的に比率が上昇したに過ぎないことが分かる。

そしてまた、先の「デパート全体としての売上構成の変化」と同様、1990年代前半が一つのターニングポイントだったことが分かる。衣料品部門における売上総計はもちろんだが、「紳士服・洋服」の項目で特にその流れが強く出ている。上記にあるように紳士服チェーン店の展開など競合の登場・躍進はもちろんだが、それと同時に先の記事では触れていなかったものの、いわゆる「バブル崩壊」が大きな構造変化の引き金となったことは容易に想像できる。

そして流れ的には男性関係、そしてその他衣料品周りが先行して大きな客の引きがあり、現在は女性や子供関係、身の回り品が続いているというところだ。



【若者は専門ビル・中堅層はネット通販…秋冬ファッションアイテム、どこで買う?】の調査結果からも分かるように、比較的減少比率の低かった装飾品周りでも、デパートなどは後回しにされる傾向を見せている。バブルがはじけた後の、断続的な環境変化を認識した上で、どのような手を打って状況に対応していくか、早急な模索が求められよう。

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