今の若年層も、昔の若年層も…米若年層のパッケージCD購入頻度の移り変わりをグラフ化してみる

2010/10/23 12:05

CD先に【10年間で新聞は1/3以下、ラジオは45%減…アメリカの子供達の朝のライフスタイルの変化をかいま見る】でも触れたように、アメリカの調査機関Edison Researchは2010年9月29日、アメリカの子供(-若年層)のメディア周りの習慣の10年間における変化を調べた【Radio's Future 2:The 2010 American Youth(PDF)】を発表した。そこには、設問によっては10年前の同世代のアメリカの子供と比較した、現在のアメリカの子供達のデジタル社会とのつながりをかいま見られるデータが豊富に盛り込まれている。今回はその中から、デジタルと間接的に影響のある「パッケージCDの購入頻度の変化」について、グラフ化してみることにした。

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直近の調査は2010年9月8日から13日にかけてインターネット経由で行われたもので、12-24歳のアメリカ国内の男女を対象としている。男女比・年齢階層比は同年齢層におけるアメリカ全体の比率と同じように区分され、有効回答数は875人。また統計データ内で参考事例として22-34歳のデータがある場合は888人を対象としている。

調査母体に対し、「過去1年間にどれほどの音楽CDを購入したか」という質問に対する回答が次のグラフ。まずは左側を見てほしいのだが、10年前に同様の質問をし際には11.3枚だった回答が、直近では3.4枚と大きく減少する結果となっている。

↑ 過去1年間に購入したパッケージCDは?(アメリカ、2000年・2010年、12-24歳など)
↑ 過去1年間に購入したパッケージCDは?(アメリカ、2000年・2010年、12-24歳など)

パーセンテージで換算すれば実に70.0%減。関連業界の人が耳にしたら鼻血が出そうな数字ではある。「現在は色々なメディアで音楽を視聴できるから、パッケージCDを購入するというスタイルに慣れていないのでは? 2000年当時に12-24歳だった人は『CDを買う』ということに慣れているから、きっとその人たちは今でもCDを買っているサ」という反論を打ちのめすのが、グラフ右側の部分。

当時12-24歳だった人が2010年の時点で達しているであろう22-34歳の年齢層に、別途聞いた回答が出ている(同一人物に対して10年越しに聞いているわけではない事に注意)。こちらでも、やや差異はあるものの、61.9%減。ダイナミックな減少値であることに違いない。

物理的なパッケージCDが売れなくなっている現状を示すデータが、元資料にはもう一つ記載されている。詳細な数字が無く、グラフの再構築が不可能なのでそのまま転載するが、これは音楽・映像ソフトの市場情報を調査提供するNeilsen SoundScanによるもの。2000年以降の「アルバム」CDの売れ行きを示したグラフで、単位は100万枚。オレンジがパッケージ、ブルーがデジタルのアルバム(CD)の売れ行きを示している。

↑ アメリカでのアルバムの売れ行き
↑ アメリカでのアルバムの売れ行き

音楽CDこのグラフには「パッケージCDの売れ行きが落ちている」「デジタルのアルバムが売れ行きを伸ばしている。しかしパッケージCDのアルバムを補完するまでには至っていない」の2点が現れているだけでなく、間接的に「アルバムでは無く単曲単位で購入する人たちが増えている」ことをも意味している。そして上記にもあるように、「パッケージCD」は売れていない。

と、なれば考えられるのは「単曲単位で」「デジタルで」購入する人たちが増えているということ。日本でも「着メロ」「着うた」、そしてiPodに代表される携帯型デジタル音楽情報端末によって、曲単位で音楽を購入するスタイルが浸透している。さらに【モバイルに焦点を当てたFacebookの各種データをグラフ化してみる】で触れた「Pandora」(楽曲の特徴をインデックス化して聴き手の好みに応じて曲を流す「自分だけのラジオ放送局」もどきを提供してくれるサービス)などのサービスも、「セット販売」から「好きなものを好きなだけ」の購入スタイルへの変化を後押ししている。

アメリカで「音楽そのものが敬遠されつつある」という傾向は耳にしたことがない。単に視聴・購入スタイルが変わりつつあるだけの話。そしてそれは日本でもそう大きな違いはないといえよう。

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