若者の貯蓄は男性190万・女性140万円…一人暮らしの平均年収や貯蓄高をグラフ化してみる(2015年)(最新)

2015/10/07 15:15

労働の対価などで得られる収入を元に人々は日々の生活を充足させ、さらに将来やリスクに備え蓄財を成していく。お金の動向は生活の状況を如実に表す指標の一つとして、多数の調査における対象項目となり、さまざまな状況確認や分析の材料として用いられることになる。今回は総務省統計局が2015年9月30日に発表した【「2014年全国消費実態調査」】のうち【「単身世帯の家計収支及び貯蓄・負債に関する結果」】の公開値を元に、一人暮らし世帯における平均的な年収や貯蓄高の現状を確認していくことにする。

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今調査の調査要目は先行する記事【普通乗用車より軽自動車が所有される時代…自動車の車種・世帯種類別普及率をグラフ化してみる(2015年)(最新)】を参照のこと。

まず最初に示すのは、年齢階層をすべて合わせた、全体、そして男女のみで仕切り分けした、現在の貯蓄高と年間収入の平均値。なお今件における貯蓄(高)とは預貯金に加え生保・損保の掛け金(払込総額)、株式や投信などの有価証券(時価換算。債権は額面)を意味する。なお同居しているが別世帯勘定の世帯の各種貯蓄、現金のまま保有しているたんす預金、知人などへの貸金、公的年金などの掛け金、手持ちの現金は貯蓄とは見なさない。

↑ 貯蓄現在高及び年間収入(単身世帯)(万円)(2014年)
↑ 貯蓄現在高及び年間収入(単身世帯)(万円)(2014年)

若年層から高齢層まで、会社役員から無職まですべて合わせ、全体の年収は平均313万円。貯蓄残高は1204万円。男女別では男性より女性の方が貯蓄高が大きいが年収は男性の方が上となる。貯蓄高は後述の通り、大よそ高齢層が平均を底上げする形となっている。なお概要報告書によると、貯蓄高の中央値(貯蓄保有世帯のみで算出)は男性が480万円、女性が679万円となっている。

続いてこれを男女別、年齢階層別に仕切り分けして各値を算出したのが次のグラフ。左右ともに縦軸の仕切り分けは男女共通にしてある。

↑ 年齢階級別貯蓄現在高及び年間収入(単身世帯、男性)(万円)(2014年)
↑ 年齢階級別貯蓄現在高及び年間収入(単身世帯、男性)(万円)(2014年)

↑ 年齢階級別貯蓄現在高及び年間収入(単身世帯、女性)(万円)(2014年)
↑ 年齢階級別貯蓄現在高及び年間収入(単身世帯、女性)(万円)(2014年)

年収は概して男性の方が高い。ところが貯蓄額を見ると、40代以外は男女共にさほど違いがなくなる。30代に限れば女性の方が、200万円高い金額を示すほど。当然貯蓄の年収比は女性の方が上になる。一人身を貫く女性、あるいは死別・離別をして一人きりになった中堅から高齢女性においては、お金に対する備えがしっかりしているように認識できる。あるいは配偶者の遺産などが絡んでいる可能性はある。

60代以降になると正規社員としての就労が難しいことから、年収は50代と比べて大きく減退するが、住宅ローンの完済派も増え、退職金で貯蓄が大きくふくらむ人も多々出てくる。60代以降は年金とこれまでの貯蓄の切り崩しで生活を立てる人も増加するため貯蓄額は減るが(60代そのものは退職金で上乗せ派が多いため、年齢区分では最大値を示す)、年収は60代とさほど変わらないことから、貯蓄年収比にも大きな変化は生じない。

今調査結果では単身世帯である事由(単に未婚なのか離別・死別したのかなど)については調べられていないため、特に高齢層における(配偶者が居た場合の)遺産や慰謝料などがどこまで反映されているかは判断ができない。一方で【自分の歳で結婚している人は何%? 未婚・既婚率などをグラフ化してみる(2010年国勢調査反映版)】などの各種調査結果を見ても明らかなように、高齢者の女性単身世帯では、配偶者と死別した世帯が圧倒的に多い。中堅層以降、特に高齢層で女性の方が年収が低いにも関わらず、貯蓄額がほぼ同額なのは、単に女性が男性よりも備えへの考えをしっかりしているだけではなく、遺産なども少なからず関わっていると見た方が自然な気がする。


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