電子書籍リーダー5%、タブレットパソコンは4%…アメリカのデジタル機器の普及率をグラフ化してみる

2010/10/16 07:37

デジタル機器アメリカの調査機関PewResearchCenterは2010年10月14日、アメリカ人のデジタル機器(俗にいうガジェット)の保有率に関する調査結果【Gadget Ownership】を発表した。2010年夏時点でのアメリカにおける主要なデジタル機器の保有率・普及率を推し量れる、色々な可能性を秘めたデータともいえるの。今回はそれを元にいくつかグラフを生成し、現状を眺めてみることにした。

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今調査は2010年8月9日から9月13日にかけてRDD方式で選択された18歳以上の男女に対し固定電話・携帯電話経由でインタビュー形式にて行われたもので、有効回答数は3001人。そのうち1000人が携帯電話経由。

まずは主要デジタル機器全体について。携帯電話は85%でトップ、デスクトップパソコンもほぼ5人に3人までが保有している。このあたりの値は【アメリカの電気製品の所有率の変化をグラフ化してみる】と近しいものがある(パソコン絡みがやや低めだが、それは今件が電話調査によるものだからと推測される)。

↑ 2010年8-9月、18歳以上の成人のデジタル機器保有率(アメリカ)
↑ 2010年8-9月、18歳以上の成人のデジタル機器保有率(アメリカ)

また、詳しくは後述するが、電子書籍リーダーやタブレットパソコンの普及率が思っていたよりも低めなのも分かる。

次にいくつかの項目について、男女・年齢階層別に。最初にパソコン。これはデスクトップ・ラップトップ、そしてどちらでも構わないのでとにかくパソコンがあるか無いかについて。完全なイコールではないが、パソコン経由のインターネット利用率に近しいものと思ってよい(「インターネット(全体)の」利用率に近い、というのでは無い事に注意。携帯電話経由のネットアクセスもある)。

↑ アメリカのパソコン保有率(2010年8-9月、18歳以上)
↑ アメリカのパソコン保有率(2010年8-9月、18歳以上)

興味深いのは20代までと30代以降とでは、デスクトップ・ラップトップの普及率に逆転現象が確認できること。元記事には折れ線グラフが提示されているが、それを見ると2006年以降デスクトップの保有率が漸減し、逆にラップトップが増えているのが分かる。

続いて携帯電話保有率。

↑ アメリカの携帯電話保有率(2010年8-9月、18歳以上)
↑ アメリカの携帯電話保有率(2010年8-9月、18歳以上)

この結果は【携帯電話だけ 米若者は4割】とほぼ一致しており興味深い。65歳以上の高齢者ですら、6割近くが携帯電話を保有しているのが分かる。なお携帯電話保有=携帯電話でのインターネットアクセスではないので注意を要する。

最後に電子書籍リーダー、タブレットパソコンについてだが、これは少々興味をそそる数字が出ているので、複数のグラフを生成する。まずは他の項目同様に、男女・年齢階層別。

↑ アメリカの電子書籍リーダーかタブレットパソコン保有率(2010年8-9月、18歳以上)
↑ アメリカの電子書籍リーダーかタブレットパソコン保有率(2010年8-9月、18歳以上)

先日【日本語フォントに正式…対応米アマゾンで電子書籍リーダー・キンドルの新型登場。139ドルの廉価版も】でもお伝えした新型の、アマゾン提供による電子書籍リーダー「キンドル」は爆発的に売れているようで、様々なニュースが日々入っている。とはいえ、そのキンドルも含む電子書籍リーダー、そしてiPadに代表されるタブレットパソコンの普及率は5%以下でしか無い。女性の方がタブレットパソコンの保有率が高いのは、やや意外なところ。逆に「5%前後”も”」と読むべきなのか。

「興味をそそる」とは次のデータ。家庭収入と学歴区分で、電子書籍リーダーやタブレットパソコンの保有率を見たもの。一様に高学歴・高収入の方が高い保有率を示している。

↑ アメリカの電子書籍リーダーかタブレットパソコン保有率(2010年8-9月、18歳以上)(家庭収入・学歴別)
↑ アメリカの電子書籍リーダーかタブレットパソコン保有率(2010年8-9月、18歳以上)(家庭収入・学歴別)

元々【勉強は大切だということが分かる失業率と収入のグラフ】にもあるように、高学歴ほど高収入になる傾向があるのだから、学歴と収入の区分による結果が近しいものとなるのは当然かもしれない。ともあれ電子書籍リーダーもタブレットパソコンも、中堅層かそれ以下においては、携帯電話やデスクトップパソコンなどと比べると高嶺の花、あるいはまだ「必要性に一致するだけの適切な価格では無い」と認識する人が多いということになる。逆に、高収入・高学歴の人に限れば、電子書籍リーダーもタブレットパソコンも1割前後の普及率を果たしているのも、また事実。



デジタル機器【iPad、知ってるけれど買わないその理由とは?】などのような日本の事情と比べればまだ高めだが、それでも電子書籍リーダーやタブレットパソコンの普及率が思ったほど高くないのには、やはり驚かされる。逆にいえば今後、大きく普及率が高まる可能性を秘めているということでもある。

ただ、最後のグラフが暗示しているように、電子書籍リーダーやタブレットパソコン双方とも、「利用目的に相応する価格で無ければ手が出せない・手を出さない」のも事実(これは何もデジタル機器に限ったことではないが……)。メーカー側、そしてその周辺業界は「価格分のお金を払うだけの価値はある端末だな」と多くの人が納得するだけの便益を、いかに供給していくかが求められよう。

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