【更新】値下げ、味、メニュー数、券売機…常連客の目の付けどころで分かる牛丼店の長短所

2010/10/06 06:51

牛丼マイボイスコムは2010年9月27日、牛丼チェーン店に関する調査結果を発表した。それによると調査母体のうち牛丼チェーン店を利用する人において、「もっとも多く利用した」として回答された店は「すき家」がトップであることが分かった。それらの店をもっともよく利用した理由としては「値段が手頃」「美味しい」「食べ慣れている」などが上位についているが、上位三店毎に理由を見ると、それぞれの店の長所がそのまま「良く利用される」理由として表れている状況が見えてくる(【発表リリース】)。

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今調査は2010年9月1日から5日にかけてインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1万3848人。男女比は46対54、年齢階層比は10代2%・20代11%・30代33%・40代30%・50歳以上24%。

調査母体に対しこの1年間における牛丼チェーン店の利用状況を尋ねたところ、週1回以上利用している人2.9%をはじめ、この1年間に何らかの形で利用したことがある人は61.6%に達した。

↑ この1年間の牛丼チェーン店利用頻度
↑ この1年間の牛丼チェーン店利用頻度(再録)

この61.6%に対し、「一度でも足を運んだことのある牛丼チェーン店」と「一番多く利用した牛丼チェーン店」をそれぞれ答えてもらった結果が次のグラフ。「牛丼御三家」において「一番多く利用した牛丼チェーン店」はわずかに「すき家」が競り勝ち、「吉野家」が次点、そして「松屋」が遅れを取る結果となっている。

↑ 1年以内に利用したことがある・もっとも利用した牛丼チェーン店(1年以内に1回以上利用した人限定)
↑ 1年以内に利用したことがある・もっとも利用した牛丼チェーン店(1年以内に1回以上利用した人限定)

そこでこの「牛丼御三家」それぞれを「一番多く利用した牛丼チェーン店」と答えた人に、「なぜその店を一番よく利用したか」について複数回答で聞いた結果が次のグラフ。全般的には「値段が手頃」「美味しい」が上位だが、それぞれの店毎に長所部分が大きく伸びる結果が出ている。逆にいえば「長所が見えるグラフ」ともいえる。

↑ もっとも良く利用する牛丼チェーン店の利用理由(牛丼チェーン店を1年に1回以上利用する人限定、複数回答、上位10位のみ)
↑ もっとも良く利用する牛丼チェーン店の利用理由(牛丼チェーン店を1年に1回以上利用する人限定、複数回答、上位10位のみ)

【牛丼御三家の営業成績をグラフ化してみる(2010年8月版)】などで解説しているが、御三家中ではすき家・松屋が価格攻勢の上では優位にあり、吉野家は常に一歩遅れる状態にある。その状況がそのまま「値段が手頃」の項目回答率に表れている。

一方その吉野家は、「美味しい」「食べ慣れている」の理由で「一番利用している」との回答者が多く、味の面では他の二店と比べて先んじていることも確認できる。また、吉野家について良く語られる話ではあるが、「メニューが少ない」という弱点が逆の形……「メニュー数が豊富」で吉野家を良く使う人がほとんどいない……で確認できる。

松屋の独自性と券売機
上記の上位10位部分のグラフだけでも十分各店の違いが見え、お腹一杯の感があるが、もう一つ別のグラフを生成する。これは元データのうち10位より後の順位だが、個別店で大きな違いが出ている項目を抽出したものだ。

↑ もっとも良く利用する牛丼チェーン店の利用理由(牛丼チェーン店を1年に1回以上利用する人限定、複数回答、特異な動きのある項目)
↑ もっとも良く利用する牛丼チェーン店の利用理由(牛丼チェーン店を1年に1回以上利用する人限定、複数回答、特異な動きのある項目)

松屋の券売機松屋の店舗展開ポリシーまでは把握していないが、「松屋の立地が良い」という話はなるほど納得ができる。自分の記憶にある限りでも、確かにすき家・吉野家と比べ、松屋は交通の便の良い所にある。これが常連客にとってはメリットとなっているのが確認できる。

またメニューの豊富さや「味噌汁」が、意外に多くの人にとって常連化させる重要アイテムであることも分かる。単価・手間共に大したものではないはずだが、ここまで大きな違いが出るのもある意味驚き。

常連客にとっては
券売機の存在は
ポジティブに働く
最後に券売機。吉野家には原則券売機が無いことは良く知られた話。これは[プレジデント・ロイター]のインタビュー記事で吉野家の安部修仁社長が語っているが、「券売機を使った方が労働生産性は上がるが、券売機を省くことでお客と店員との接点を増やし、吉野家文化を維持する」のが目的であるという。しかし今データを見る限り、券売機があることによるメリットと、無い事によるメリットでは、はるかに前者の方を常連客は強く感じているようだ。

券売機設置にはそれなりの場所と費用が必要となるため、現時点からすべての店舗に券売機を置くのは難しい。しかしお客の多くが「券売機でなく直接注文のやり取りをすること」にメリットを感じていない以上、券売機を置かない意義は薄れていると見た方が良いかもしれない。

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