お米の収穫量などをグラフ化してみる

2010/10/03 12:05

お米先に【お米の作況指数は99・平年並み、春先までの日照不足の影響】で今年のお米の収穫予想などについて農林水産省のデータを確認した際に、いくつかお米の作柄などに関する経年データを見つけることが出来た。せっかくの良い機会でもあり、今後何らかのかたちで別記事で利用する可能性もあることから、今回はそれらのうちいくつか代表的なものについてグラフ化を試みることにした。(元データ:【「平成22年産水稲の作付面積及び9月15日現在における作柄概況」について】)。

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まずは先の記事で「9月15日時点では99と予想される」と発表された作況指数。10a(アール、1アールは100平方メートル)あたりの平年収量に対する、10aあたりの予想収量の比率。要は「これまでの平均に対し、どれだけ該当年はお米がとれるかな」の割合。100が100%を意味し、平年収量とイコールということになる。

↑ 作況指数
↑ 作況指数

【むしろ水不足が心配? 日照時間をグラフ化してみる(2010年9月分)】でも記した1993年の大冷害の際はお米も極めて不作となり、作況指数は74にまで落ち込む。その翌年は猛反発を見せ、直近30年で最高の109を記録した。昨年2009年の確定値は98となっている。

続いて10aあたりの収量と、平年収量をキログラムで記したもの。1000平方メートルの田んぼでどれだけのお米がとれるか、その平均値を表しているのだが、双方のグラフとも(平年収量は平均値で算出されているのでなだらかではあるが)少しずつ右肩上がりを示している。

↑ 10aあたり収量と平年収量(kg)
↑ 10aあたり収量と平年収量(kg)

面積当たりの収穫量が増えているのは、稲作技術の発展(防虫や保湿、対災害、お米自身の品種改良)などが主な理由。他に平均気温の上昇も関与しているのではないかとする説もあるが、相関関係は認められるものの因果関係の確認は取れていない。

収穫量。これには食用のお米の他に、加工用のお米(お酒などに用いられる)、新規需要米(飼料用・米粉用・輸出用・バイオエタノール用など)も含めた値。やはり1993年の冷害時には大きく凹んでいるのが確認できる。

↑ 水稲の収穫量(万t)(加工用米、新規需要米など含む)
↑ 水稲の収穫量(万t)(加工用米、新規需要米など含む)

量的にはやや凸凹を繰り返しながら漸減という感じだろうか。

さて、「一定面積あたりの収穫量が漸増しているのに、総収穫量が減っているのだから、作付け面積は減っているのでは?」と気が付く人が多いだろう。御推測の通り、作付け面積は漸減状態にあり、1980年には青刈り面積(肥料・飼料などに使うため実がなる前に刈り取る部分の面積)も含めた作付け面積は237万4000ヘクタールだったのに対し、2009年には163万7000ヘクタールと31.0%も減少している。

↑ 作付け面積(青刈り面積含む、万ha)
↑ 作付け面積(青刈り面積含む、万ha)

減反政策や担い手の減少、お米の需要減退に伴うコメ価格の下落による稲作農業から手を引く人の増加など、理由は少なくない。しかし国レベルでの食料確保、保水の観点などから考慮しても、作付け面積の急激な減少は問題があると言わざるを得ない。田んぼは商業ビルのように、「不必要だから壊しましょう」は出来たとしても、「必要だから作りましょう」とすぐに元に戻せるシロモノではないのだから。


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