イケアのイカす「道端で素敵な台所」広告

2010/10/01 07:03

お料理中-に見えるけど以前【高所恐怖症の人には絶対降りられない階段】などでも紹介したが、道路などにリアルで立体感のある絵を描き、そこにいる本人や周囲に「まるで別の世界・状況にいるかのような錯覚」を覚えさせる立体視的な手法がある。今回紹介するのもその仕組みを上手く用いたもので、スウェーデン発祥の世界的に有名な大型家具店イケア(IKEA)が2011年にカタログ出版60周年を迎えるにあたり、オーストラリアのシドニーにあるサーキュラーキー(Circular Quay)で2010年8月に行ったプロモーション。ちょっと不思議で、皆が思わず参加したくなるものだ(I Believe in advertising)。

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↑ IKEA creates 3D chalk art, Sydney。
↑ IKEA creates 3D chalk art, Sydney。

この作品は3DアーティストのJenny McCracken氏とAnton Pulvirenti氏作成のもので、歩道上にシステムキッチンとそれに連なるリビング(もちろんイケアの家具を模したもの)がテーマとして描かれている。人々はこの歩道上の「絵」にうまく位置することで、見る方向によっては、まるでシステムキッチン上で料理をこなし、あるいはその奥手にあるリビングで料理の完成を待つ家族のように振る舞うことができる。

↑ 意図した方向以外から状況を眺めると、単なる平面上でポーズをとっているようにしか見えない
↑ 意図した方向以外から状況を眺めると、単なる平面上でポーズをとっているようにしか見えない

実際の家具を用意する事無く(撮影用の小道具としてコップや歯ブラシなどは準備されたようだが)、イケアの家具で形作られる「ステキ空間」を再現し、多くの人に疑似体験をしてもらうことができる。本物の家具を道端に配して、「この中でおくつろぎ下さい」というやり方もありだが、「参加者が気軽に楽しむ」という点ではこの「立体視」的なやり方がむしろ面白い感はある。

行き交う人もデジカメでパチリさらに解説を加えると、動画中に参加者がポーズを取っているシーンで、イケアの担当カメラマン以外に参加者の関係者、そして行き交う通行人がデジカメや携帯電話のデジカメ機能で撮影しているのが分かる。かつてこの類のプロモーションは「その場で楽しむ」「専門のカメラマンが撮影して各種媒体で様子を伝える」だけに過ぎなかったが、個人ベースでデジタルカメラをいつでもどこでも持ち運び、利用できる時代となり、「参加者自身、そして周辺の不特定多数までがカメラマンと成り得る」、そしてその写真素材が勝手にインターネット上に展開され「宣伝マン」の役目を果たしてくれることを期待できるようになった。【記念写真向けなマクド広告】が極端な好例として挙げられよう。今件もまた、多分に「参加者にその場で楽しんでもらうだけでなく、その情景を撮ってもらい、後々まで自分達で、そして不特定多数の人に見てもらう」ことを半ば意識していると考えるのが道理というもの。

さりげなく動画の前半部分で【アメリカのディズニーでの一日が言葉通り「手に取るように」分かる動画】でも紹介した、ティルト・シフトレンズ利用による「実物の景色が動くおもちゃのように見える撮影方法」を使っているあたりも合わせ、よくできたプロモーションといえよう。

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