【更新】クビになっても生活できる? 貯えが十分にある人は7.4%・まったく無い人4割近く

2010/10/03 07:48

解雇アイシェアは2010年9月27日、退職金制度に関する意識調査結果を発表した。それによると調査母体のうち現在働いている人においては、退職する事になった場合生活に困らない程度の貯蓄が十分にある人は7.4%しかいないことが分かった。貯蓄がまったく無い人も4割近くに達する。特に非正規雇用者は貯蓄性向が低く、備えが無い人は6割近くに及んでいた([発表リリース])。

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今調査はアイシェアが2010年9月3日から9月8日の間、無料メール転送サービスCLUB BBQの登録会員(携帯電話による個人認証を利用したもの)に対して行ったもので、有効回答数は450人。男女比は男性56.4%・女性43.6%。年齢階層比は20代36.3%・30代43.1%、40代49.1%。

退職後の生活補助として会社からボーナスのような形で支給される、あるいは見方によっては社内貯蓄制度とも受け取れる「退職金」。【退職金の平均額は1600万円……100万円未満は2割、5000万円以上も3%強】によると現行では1000万円台後半が市場平均のようだが、退職金制度が無い、あるいはあっても無きが如しのところも少なくない。それでは現職を何らかの理由で退くことになった場合、「現時点で」生活に困らない程度の貯蓄は手元にあるだろうか。「十分ある」と答えられた人は全体で7.4%でしかなかった。

↑ 現在の職場を退職する事になった場合、生活に困らない程度の貯蓄はありますか(就業者限定)
↑ 現在の職場を退職する事になった場合、生活に困らない程度の貯蓄はありますか(就業者限定)

いつ退職する事態に陥っても安心ができるように、つまり再就職できるまでの生活の糧(かて)の確保としては3-6か月分の生活費が必要とされている。昨今の雇用情勢を考慮すれば、1年分くらいはキープした方が安心かもしれない。「生活に困らない程度の貯蓄」をどの程度の額とするかは回答者自身の判断によるものとなるが、いずれにせよ現在の貯蓄では「退職したら(退職金による上乗せが無いと)生活に困る」人が大半を占める事に違いは無い。

さらに生活に困る・困らないは別にして、現在就労中の人ですら、性別・年齢の違いに関わらず、4割前後の人が「貯蓄がまったく無い」と答えているのも注目に値する。

これを雇用形態別に見ると、非正規雇用者の経済上の不安定感が改めて実感できるものとなっている。

↑ 現在の職場を退職する事になった場合、生活に困らない程度の貯蓄はありますか(就業者限定)(雇用形態別)
↑ 現在の職場を退職する事になった場合、生活に困らない程度の貯蓄はありますか(就業者限定)(雇用形態別)

非正規雇用者で「生活に困らない程度の貯蓄が十分にある」人はわずか2.0%、貯蓄がまったく無い人は6割近くにも及んでいる。貯蓄をする余裕が無い状態であることは想像するに難くない。

会社事情で退職させられる場合、あるいは自分の都合(例えばケガや病気、家族関係)で退職せざるを得なくなった場合、「退職金」は「無収入時代」をバックアップする重要な資金となりうる。特に貯蓄が十分に・まったくない人にとっては死活問題。退職金制度を求める声は非常に強く、「絶対」レベルは3割前後、「絶対ではない」も含めると9割以上に達する。

↑ 職種・雇用形態・金額に関わらず職場の雇用制度として退職金制度は必要と思いますか
↑ 職種・雇用形態・金額に関わらず職場の雇用制度として退職金制度は必要と思いますか

正規雇用者の方が非正規雇用者より「絶対」の声が強いのは、非正規雇用者においては退職金制度を半ばあきらめている面が(立場的、あるいは就職する企業の実情を鑑みて)あるからなのかもしれない。だからこそ「絶対ではないが必要」は非正規雇用者の方が数字が大きいのだろう。また未就業者の声がやや弱いのは、必然性を自分の身で体験していないから、と考えれば納得もいく。



【4割強が老後難民予備軍…退職後の資金準備額、ゼロの人は44.3%・50代でも2割強】にもあるが、退職金を別にした老後のための貯蓄がまったく無い人は案外多い。企業側には長年務めた功労者に対する恩賞の意味、そして給与とは別の貯蓄制度的な意味合いも含め、十分な「退職金制度」の整備とその実施を推し進めてほしいものだ。制度の充実は外部から見ても企業そのものの魅力にもなり、現在就労している従業員にとっても求心力となりうるのだから。

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