歯医者は一般病院の8倍近く・医療施設の数などをグラフ化してみる

2010/09/26 12:05

お医者さん厚生労働省は2010年9月22日、医療施設(動態)調査・病院報告の概要を発表した。日本の医療施設の分布や整備の実態を明らかにし、医療行政の資料を作成するものだが、色々と役に立ちそうなデータが配されている。今回はこの公開資料の中から、病院数の変移などについていくつかグラフ化し、状況をかいまみることにした(【発表リリース】)。

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今回は先に【医師数の変化をグラフ化してみる】で掲載した医師のデータと比較がしやすいように、診療科については同じ科のみを抽出している。また、病院と診療所などの違いだが、

●病院
医師又は歯科医師が医業又は歯科医業を行う場所であって、患者20人以上の入院施設を有するものをいう。

●一般診療所
医師又は歯科医師が医業又は歯科医業を行う場所(歯科医業のみは除く。)であって、患者の入院施設を有しないもの又は患者19人以下の入院施設を有するものをいう。

●歯科診療所
歯科医師が歯科医業を行う場所であって、患者の入院施設を有しないもの又は患者19人以下の入院施設を有するものをいう。

と定義されている。

それではまず医療施設の推移。

↑ 医療施設数の年次推移(各年10月1日現在)(※一般診療所=有床診療所+無料診療所)
↑ 医療施設数の年次推移(各年10月1日現在)(※一般診療所=有床診療所+無料診療所)

まず驚くのが「歯科診療所」、いわゆる歯医者さんの多さ。ちまたでも「歯医者が過剰」という話は耳にしているし、実際歯医者を利用するために検索をかけたところ、それこそ雨後のたけのこのように該当拠点がリストアップされて驚いた経験が当方にもある。それにしても全国で7万件近く、一般病院数の8倍近くに達しているとは、改めて数字にするとインパクトがある。

一方、その病院数だが数は漸減。また、診療所の数そのものは増加しているが、その大部分は無床診療所で、入院が可能な有床診療所は減少するばかり。確かに医療技術の進歩で入院日は短くなり、それこそ日帰り手術もできるようになった病症もあるが、医療現場においては、不安要素であることは否定しない。

続いて一般病院における診療科目数の変移。これは重複した値となっている。例えば小児科・産婦人科を兼ねる病院があれば、それぞれの診療科で1つずつカウントしている。絶対数で表しても味気ないし、先の参照記事の医者数グラフと同様に、データ上一番古い1987年の値を1とした場合の変移の折れ線グラフと、同じく20年間に渡る変化によって生じた変化率で生成した。

↑ 診療科目別にみた一般病院数の年次推移(主な科目のみ)(1987年を1とした時)
↑ 診療科目別にみた一般病院数の年次推移(主な科目のみ)(1987年を1とした時)

↑ 1987年から2007年における一般病院数の推移
↑ 1987年から2007年における一般病院数の推移

医師数ほど極端ではないものの、メンタル系の増加が目立つ。元々日本には少なかったことに加え、ニーズの増加に伴い供給数も増えてきたというところか。一方、子供周りの診療科である小児科や産婦人科は、医者数だけでなく病院の診療科としても減少の一途をたどっているのが分かる。

また、今回はグラフ化しなかったが、病院だけでなく診療所でも状況は変わらず、とりわけ産婦人科の減少率は著しい。「懐妊が分かった時点で出産の予約をしないと間に合わない」という冗談にならない状況もよく耳にする。少子化問題では、産婦人科の減少問題をいかに解決していくか(医療現場の責任と保護の観点も合わせ)も重要な課題として挙げられよう。

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