米では「新聞読んだ?」が紙からネットへ・30-40代が境界線

2010/09/21 07:05

インターネット経由の新聞アメリカの調査機関PewResearchCenterは2010年9月12日、アメリカ人が接触する主要ニュースメディアに関する調査結果【Americans Spending More Time Following the News】を発表した。それによると調査母体においては、オンライン・紙媒体双方を合わせた新聞そのものの購読比率が落ちる一方で、オンラインの新聞購読者は漸増する傾向にあることが分かった。年齢階層別に見ると、30-40歳代を境に紙媒体とオンラインにおける新聞購読率が逆転しているのが確認できる。

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今調査は2010年6月8日から28日にかけて、乱数で選ばれたアメリカの大人を対象に、携帯電話・固定電話経由の口頭による電話経由で行われたもので、有効回答数は3006人。

以前【新聞が最下位へ・アメリカ人が利用する主要なニュースメディア推移】でも紹介したように、ニュースそのものを取得する意気込みに変化はないものの、取得するメディアはラジオ・紙媒体が減り、インターネットが増加する傾向を見せている。

↑ ニュースを取得するために昨日接触したメディアは?(複数回答)
↑ ニュースを取得するために昨日接触したメディアは?(複数回答)(再録)

それでは「新聞」は単純に、一直線に減少するだけなのだろうか。新聞を既存の「紙媒体」と「オンライン媒体」(新聞社提供の公式サイトなど)に区分すると意外な結果が見えてくる。

↑ 「昨日新聞を読んだ」人の媒体区分(全体に占める割合)
↑ 「昨日新聞を読んだ」人の媒体区分(全体に占める割合)

オンラインと紙媒体双方を読んでいる人の割合は変わらず、紙媒体のみの人が減り、オンラインのみの人が増えている。これは「紙媒体の新聞を止め、オンラインに切り替えた」人が漸増していると見てよい。しかしながらオンラインの増加分が紙媒体の減少分を補い切れず、全体としては漸減傾向を見せてしまっている。この関係は日本における音楽ソフトと有料音楽配信の関係に良く似ている(【音楽配信も業界を支えるには至らず…音楽CDなどの売れ行きと有料音楽配信の売上をグラフ化してみる(2009年版)】)。

年齢別では30-40代が境目
続いて最新の2010年における「新聞を昨日読んだ」人の、年齢階層別における媒体の区分。世代によって新聞がどのような形で、どれだけ読まれているのかを象徴するグラフとなっている。

↑ 「昨日新聞を読んだ」人の割合(年齢階層別)(2010年)
↑ 「昨日新聞を読んだ」人の割合(年齢階層別)(2010年)

そもそも論として若年層ほど「新聞を読んだ」人の割合は少ない。18-24歳ではわずか20%しかいない。しかも大部分はオンライン経由で、紙媒体を利用している人は1割にも足りない。しかし歳を経るに連れて新聞購読率と共に紙媒体での新聞利用率も増加。オンラインの利用率も増加を見せるが、こちらは30歳代でストップ。40歳代以降は減少し、紙媒体とオンラインで逆転現象が確認できる。そして65歳以上になると、「新聞を読んだ」はほぼ「紙媒体での新聞を読んだ」を意味する言葉となる。

以上のデータはあくまでもアメリカでの話だが、新聞の購読率やインターネットの接触区分を見る限り、日本でも状況はさほど変わりがないだろう。【電子端末で新聞が読めても、あなたは紙の新聞を買いますか?】の話ではないが、「新聞読んだ?」という言葉の意味が、主に紙媒体を指すものからインターネット上での掲載紙を意味するようになるまでには、(少なくとも若年世代では)それほど時間はかからないに違いない。

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