電子端末で新聞が読めても、あなたは紙の新聞を買いますか?

2010/09/20 06:52

iPadで新聞を読んでいる時の悲劇ネットエイジアは2010年9月16日、タブレット型情報端末iPadに関する調査結果を発表した。それによると調査母体において、iPadなどの電子端末で「読みたい新聞」を読めるようになった場合、それでも紙の新聞を買うことがあると考えている人は58.3%に達することが分かった。年齢階層別に見ると、高齢層ほど購入意思が強いことが分かる。また購入理由としては「記念、重大ニュースなどの時に紙で保存、スクラップのために」という回答がもっとも多く、新聞上の情報を新聞紙の形で残しておきたいニーズが強いことがうかがえる(【発表リリース】)。

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今調査は2010年7月14日から21日にかけて20-59歳の男女有職者に対して携帯電話を使ったインターネット経由で行われたもの。有効回答数は2188人。男女比は1092対1096、年齢階層比は20代315人・30代808人・40代855人・50代210人。携帯電話によるネット経由での調査のため、「デジタル系の回答には幾分優位な答えが出る可能性」を考慮した上で数字を見る必要がある。

ノートパソコンと同じくらいの大きさだがキーボードが無く、タッチパネル式の入力インターフェイスを持つiPad。この端末は、いわゆるタブレット型情報端末の先陣を切り、デジタル業界に大きなインパクトを与えている。iPadの特徴的な機能の一つとして(多分に誇張された面もあるが)電子書籍閲覧機能があり、これが日本国内における電子書籍に関するムーブメントを後押しした感は否めない。

さてそれではiPadをはじめとした、電子書籍を閲覧できる携帯型電子端末が普及し、自分の手元でも読みたい新聞を購読できるようになったと仮定する。その時に、それでも紙の新聞は購入し続けるか否かについて尋ねたところ、全体では58.3%が「それでも買うことはある」と答えている。「買わなくなる」という回答は41.7%。

↑ iPadなどの電子書籍を閲覧できる携帯型電子端末で読みたい新聞を購読できるようになった場合、紙の新聞は購入しなくなるか
↑ iPadなどの電子書籍を閲覧できる携帯型電子端末で読みたい新聞を購読できるようになった場合、紙の新聞は購入しなくなるか

男女・年齢階層別に見ると、【新聞を毎日読む人6割強、二十歳以下では3割に達せず】【男性10-30代は「テレビよりインターネット」・年齢差きわだつメディアへの接触時間】にもあるように、新聞への接触時間が長い高齢層ほど「それでも紙媒体の新聞は買うヨ」とする意志を持つ人が多いことが分かる。また、今調査母体では男性よりも女性の方が「紙離れ」傾向がやや強めのようだ。

それでは「電子書籍で新聞を読めるようになっても、紙の新聞を買う」とした人は、どのような時に買うつもりなのか。自由回答で質問し、上位10位を集計したのが次のグラフ。断トツで「記念・重大ニュースの時に紙で保存・スクラップしたい」とするニーズがトップについている。

↑ どのような時に紙の新聞を購入するか(電子書籍で新聞が読めても紙の新聞を購入することはあると答えた人、上位10位まで抜粋、自由回答形式)
↑ どのような時に紙の新聞を購入するか(電子書籍で新聞が読めても紙の新聞を購入することはあると答えた人、上位10位まで抜粋、自由回答形式)

「電子書籍だってプリントアウトすれば紙の形で残せるのでは」「保存ならデジタルデータでも出来る」という意見もあるだろう。しかしデータそのものやデータを自ら出力したものではなく、新聞社から発行された新聞紙によるものだからこそ、記念品となるという考え方なら、十分納得が出来る。例えるなら、絶版となった漫画本を復刻版として手に入れる、デジタルデータ化されたモノをウェブ上で見るのか、初版を手に入れてコレクターズアイテムとして大切に保管しておくかの違い。

しかし逆に考えてみれば、電子書籍の仕組みによる新聞が普及した場合、記念品としての価値しか見いだせない、とも読みとれる。今調査の調査母体がデジタル系の回答には幾分優位な答えが出る可能性、いわゆるデジタル・フィルターがかかっているとはいえ、少々悲しい結果ではある。


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