新聞が最下位へ・アメリカ人が利用する主要なニュースメディア推移

2010/09/15 07:14

テレビとパソコン調査機関PewResearchCenterは2010年9月12日、アメリカ人が接触する主要ニュースメディアに関する調査結果【Americans Spending More Time Following the News】を発表した。それによると調査母体においては、用意された選択肢の中で「ニュース取得のために昨日接触したメディア」の割合で新聞が最下位を占めることになった。これは過去20年間の計測では初めての出来事である。また、視聴時間においてはテレビの減少傾向に歯止めがかかり、新聞の減少分をインターネットが穴埋めし、なお有り余る状況で、全体としてはニュース接触総時間が増加する傾向を見せている。

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今調査は2010年6月8日から28日にかけて、乱数で選ばれた大人を対象に、携帯電話・固定電話経由の口頭による電話経由で行われたもので、有効回答数は3006人。

まず最初のグラフは、質問をした前日に回答者がニュース情報を取得するために接触したメディアを複数回答で聞いたもの。インターネットは2004年からだが、それ以外は1991年からのデータとなっている。

↑ ニュースを取得するために昨日接触したメディアは?(複数回答)
↑ ニュースを取得するために昨日接触したメディアは?(複数回答)

全体的な傾向としては、テレビがほぼ横ばい、日刊新聞とラジオが漸減、そして途中から登場したインターネットが急増といったところ。そしてこの数年の間に「インターネット」と、「ラジオ」「新聞」の立ち位置が変わる状況にあり、最新データの2010年ではインターネット(34%)が新聞(31%)を逆転してしまっている。ラジオ(34%)とは数字上は同じ値を示しており、次の調査ではインターネットがラジオを追い抜くことは容易に想像ができる。少なくとも調査母体においては、「ニュースの取得元」として「新聞」はマイナーなものとなり、「インターネット」がそれを追い抜いた形となってしまっている。

またグラフ中には無いが、原文に目を通すと「携帯電話・電子メール・ソーシャルメディア・ポッドキャストをインターネット項目に加えると、全部で44%に達する」と説明されている。広範囲での「デジタルメディア」でくくると、すでにラジオを抜き、テレビに次ぐニュース取得メディアとしての存在を確かなものとしていることになる。

一方、ニュースとの接触時間では興味深い傾向が確認できる。

↑ ニュースを取得するために昨日接触したメディアの平均接触時間(分)(2006年以降は「新聞」は紙媒体のみ、2006年以降は「ネット」は新聞社の公式サイト含む)
↑ ニュースを取得するために昨日接触したメディアの平均接触時間(分)(2006年以降は「新聞」は紙媒体のみ、2006年以降は「ネット」は新聞社の公式サイト含む)

テレビは前世紀末期まで漸減傾向だったものが、今世紀に入ってから横ばいに移行。ラジオと新聞は漸減と、利用した・しないの割合同様に時間も短くなりつつある。しかしその分、インターネット経由の時間の急増で「ニュースに接触する総時間」はむしろ直近では増加の動きを見せている。

テレビをみながらパソコン詳細は別の機会に譲るが、ニュース接触時間の増加は、「ながら行動」「つまみ食い行動」とも深い関係があることが調査結果から示されている。要は新聞のように「注力して一定時間を拘束されるような媒体」は好まれず、「テレビやインターネットのように、他のことをしながらマルチタスクで、あるいは気が向いた時に少しの間目を留めて視聴できる媒体」が好まれ、視聴時間も長くなっているという次第。

回答者の心境、判断によって、この「ながら行動」「つまみ食い行動」における注力度と時間の関係も異なるので(新聞だけをじっくり読んだ10分と、ラジオを聴きつつインターネット経由でニュースサイトを見た10分では、前者は「新聞・10分」だけだが後者は「ラジオ・10分」「ネット・10分」双方でカウントするよう回答される可能性がある。そしてその場合、時間の長さではそれぞれ同じだが、密度・集中度という点では大きな違いが生じる)、今後は考慮する必要が出てくるかもしれない。


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