社内若者や非正社員は何%? 若年労働者の割合などをグラフ化してみる(2014年)(最新)

2014/09/29 14:24

厚生労働省は2014年9月25日、2013年時点における若年層の雇用実態を調査した結果「平成25年若年者雇用実態調査結果の概況」を発表した。これは各企業における若年層の雇用状況などを把握し、各種若年者雇用対策の資料として用いるためのもので、労働市場の現状を把握できる、興味深い・有意義な内容となっている。今回はそのデータの中から、若年労働者が企業内にどの程度の割合で居るのか、またどれほどの割合で正社員・非正社員の立場にいるのかを抽出し、検証を行うことにする(【発表リリース:平成25年若年者雇用実態調査の概況】)。

スポンサードリンク


今調査は2013年10月1日から15日(個人調査は11月30日まで)の間に調査票配布・郵送返信方式にて行われたもので、有効回答数は事務所調査が1万0283、個人調査が1万5986人。今調査は不定期によるもので、現時点では2013年実施・2014年発表のものが最新となる。

各種用語においては次のように定義されている。

「若年労働者」…15-34歳の労働者

「常用労働者」…期間を定めずに雇われている、1か月を超える期間を定めて雇われている、日々・一か月以内の期間を定めかつ2013年8月と9月の双方で18日以上雇われているのいずれかに該当

「正社員」…直接雇用関係のある労働者のうち、正社員・正職員など

「非正社員(元資料では正社員以外の労働者)」…直接雇用関係のある労働者のうち、正社員・正職員などとされている”以外”の者(例 パート・アルバイト、契約社員など)

さてまずは、全体的な「雇用形態別・若年労働者」の割合。事務所単位では19.3%が「若年労働者は居ない」と回答している。それらの事務所も含め、全体としての労働者の各種比率を算出したのが次のグラフ。青系統は正社員・赤系統は非正社員、ベタ塗りは若年以外(35歳以上)・ぼかし塗りは若年層を示している。例えばグラフの左端は「青のぼかし塗り」なので「若年の正社員」となる次第。

↑ 産業、雇用形態別若年労働者割合(2013年)
↑ 産業、雇用形態別若年労働者割合(2013年)

産業全体では正社員が約6割強・非正社員が3割強で、これは【非正規社員の現状をグラフ化してみる】などで示されている値とほぼ一致する。一方、産業別に「赤青」系統別、「ベタ塗り・ぼかし塗り」別で見ると、産業別の特性が色々と見えてくる。例えば小売業やサービス業全般では35歳以上の非正社員が多い事、特に飲食関係では約2/3が非正社員で構成されている事など、である。

この図は資料性には優れているものの、それぞれの区分(若年層か否か、正社員か否か)との視点では少々把握しにくい。そこでそれぞれの区分で数字を合算し、グラフを再構築してみることにする。まずは若年層か否か。

↑ 産業、雇用形態別若年労働者割合(若年・若年以外別)(2013年)
↑ 産業、雇用形態別若年労働者割合(若年・若年以外別)(2013年)

全体では労働者のうち3割足らずが若年層、残り7割強がそれ以外(35歳以上)で占められていることになる(若年層が居る・居ないの事務所数比率とは幾分差があることに注意)。情報通信業、宿泊業・飲食サービス業、生活関連サービス業・娯楽業などでやや若年率が高めだが、一方で運輸・郵便業や鉱業・採石業・砂利採取業、建設業などのように、2割前後しかいないところもある。業態の特性、人材の新陳代謝の違い、若年層からの人気のあるなしなど、複数の要因が関係してくるので、一概に善し悪しを云々することはできないが、若年層が1割から2割前半の業態は今後人材不足が懸念される。あるいは人員そのものが現状で余剰気味であることから、新人をあまり雇わず・雇えず、結果として高齢化状態となっている可能性もある。

続いて正社員か否かの仕切り分け。

↑ 産業、雇用形態別若年労働者割合(正社員・正社員以外別)
↑ 産業、雇用形態別若年労働者割合(正社員・正社員以外別)

一番非正社員率が高いのは宿泊業・飲食サービス業で76.4%。3/4が非正社員。これはファストフード店などを思い返せば、アルバイトが多数を占めている実態は容易に想像できる。また、スーパーなどのパートは「卸売業・小売業」に該当し、こちらも48.7%と高めの値。逆に専門職やインフラ系、第一次・第二次産業系では正社員が多い。



全体的な構造の上で気になるのは、一部の第一次・第二次産業の形態で、「正社員・35歳以上」の比率が異様に高い点。業態そのものが人員削減のさ中にあるのなら仕方が無いが、そうでない場合には中期的に見た場合、突然急激な人員不足が起きる可能性を秘めていることになる(昨今の人材不足の一因は、まさにこの点にある。団塊世代がいちどきに定年退職を迎えたため、企業そのものを支える人材も多分に含む、この「正社員・35歳以上」の部分が企業から居なくなってしまっている)。

また、最初のグラフの「ベタ塗り赤系統」、すなわち「35歳以上の正社員以外」が多い業態も少々気にかかる。多くはパート、あるいは嘱託の人と考えられるがが、この中にどれだけ【高齢フリーターの推移をグラフ化してみるら】でも触れている「年長(高齢)フリーター」が含まれているのかを考えると、少々気が重たくなるのは当方だけではあるまい。


■関連記事:
【女性の派遣や契約社員の不満はどこにある!? 給与? それとも……】
【アルバイト 高校生は約1割 女子は男子の大体2倍で】
【大学生のアルバイト事情をグラフ化してみる】
【契約社員5割・パートやアルバイトの3割は「正社員に成れなくて仕方なく」】
【高校中退者、就労率は56.2%・7割以上はフリーター】

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2016 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー