昨年の選挙効果の反動が一般広告に(電通・博報堂売上:2010年8月分)

2010/09/10 05:34

【博報堂DYホールディグス(2433)】は2010年9月9日、同社グループ主要3社の2010年8月における売上高速報を発表した。これで[電通(4324)]が先の2010年9月7日に発表した単体売上高と合わせ、日本国内における二大広告代理店の直近月における売上データが出そろった事になる。今記事では両社の種目別売上高前年同月比をグラフ化し、広告全体及び両社それぞれの広告売上動向を眺めてみることにする。

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グラフを作るために取得したデータに関する解説や、各項目の留意事項については【定期更新記事:電通・博報堂売上動向(月次)(電通・博報堂)】で記述している。そちらを参照してほしい。

二大広告代理店の2010年8月分種目別売上高前年同月比
↑ 二大広告代理店(電通・博報堂)の2010年8月分種目別売上高前年同月比

先日掲載した【4大既存メディア広告とインターネット広告の推移をグラフ化してみる(2010年9月発表分)】と比べると、一か月分のずれがあるせいか、いくつかの項目で傾向の違いが確認できる。しかし「インターネット系広告の堅調さ」「テレビの(一部)復調」「紙媒体の危うさ」など、いくつかもの共通点も見いだせる。特に紙媒体の状況は、グラフ内吹き出しのセリフ回しがルーチンワークになってしまうほどだが、現実として認めねばならない厳しい数字が目の前にある。

今月は各項目を両社間相違の視点で見れば、「博報堂より電通の伸び率が良い」状況は変わらず(たたじインターネット分野に限れば今月は博報堂の方が大いに伸びている)、「多項目で電通への一極集中ぶり」の気配が引き続き感じられる。特に絶対額が極めて大きい「テレビ」の伸び率が、電通でプラス・博報堂でマイナスなのが象徴的。

また今回計測期間は2010年8月分であるため、比較対象となった2009年8月の特異状況、すなわち衆議院選挙が大きくデータ上にも表れているのが分かる。絶対金額は小さいものの「その他」部門、そして多分に「マーケティング・プロモーション」部門で昨年の反動が大きく出ているのが見て取れる。また、昨月データと比べて「新聞」「雑誌」の下げ方が非常に大きい事(紙媒体で昨月と比べて数字が良くなっているのは、博報堂の「雑誌」くらい)、ラジオがマイナスに転じていること、テレビも軟調さを見せていることなども、多少なりとも選挙関連の反動が出ていると想像してしまう。

いわば「選挙特需」が昨年8月に沸き上がり、その反動が今回の「大きなマイナス」につながったと想像できるのだが、電通・博報堂双方の2009年8月分データをチェックすると、「その他」「マーケティング・プロモーション」双方には確かに「特需」が確認できるものの、「新聞」「雑誌」「ラジオ」「テレビ」にはその欠片も見つけられない(例えば【電通の2009年8月分データ(PDF)】では4大既存メディアはその当時の前年同月比でマイナス20-30%を見せている)。今月の大きなマイナスは、「その他」「マーケティング・プロモーション」は選挙特需の反動、4大既存メディアは単純に広告周りの軟調さを改めて示しているだけ、と考えた方が良さそうだ。

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