音楽聴きつつ同人誌作業8割

2010/08/31 04:57

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音楽聴きつつ同人誌作業漫画アドは2010年8月23日、【NINJA TOOLS】上で主に非商業系(≒同人系)の絵師やイラストレーターに対して行った「イラスト・漫画に関するアンケート調査」の結果を発表した。それによると調査母体においては、絵を描く時に同時にしていることとしてもっと多くの人が挙げた行動は「音楽視聴」だった。8割近くの人が「音楽を聴きながら作品を手掛けている」と答えている。一方、作業を中断しひと休みする際に、気分転換としてすることとの最上位にはほぼ3/4の人が「インターネット」と答えている(【発表ページ】)。


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今調査は2010年8月13日-19日までの間に「NINJA TOOLS」のユーザーで絵師やイラストレーターをしている人に対しウェブ上のアンケート形式で行ったもので、有効回答数は3986人。男女比は22対78、年齢階層比は10代30%・20代41%・30代19%・40歳以上10%。職業別区分は学生40%、主婦(夫)7%、会社員・公務員21%、役員1%、個人事業主・クリエイター10%、フリーターやアルバイト21%。なお執筆作品の項目で「商業誌」と回答した人は3%に過ぎないことから、回答者の多くは非商業系(同人誌、趣味趣向としての自主公開作品など)であることが推定される。

一つの作業をしながら同時に別の作業を行うこと(マルチタスク)を「ながら行動」と呼ぶ。最近ではテレビ視聴や携帯電話の操作関連の調査でよく使われる言葉である(例えば【朝食ながら食い トップはTV】など)。絵を描くことは単調作業や受け身の作業と異なるため、注意が散漫になりすぎると集中力に欠けてしまい作業に支障を及ぼしかねないが、その上で「絵を描く時に同時にしていること」を挙げてもらったところ、トップには「音楽視聴」がついた。

↑ 絵を描く時に同時にしていること
↑ 絵を描く時に同時にしていること

「特に何も無し」が25%にも関わらず「音楽視聴」が79%を占めている。複数回答形式であることから、「特に何も無し」は「すべての作業において何もしない」ではなく、「何もせずに絵を描くことだけに集中している”場合もある”」と見た方が納得がいく。ということは、描き手側としては、状況によって同時にすることを使い分けていると考えられよう。

「テレビ視聴」にせよ「ラジオ視聴」にせよ、ストーリー立てられた話が展開すると、ついそちらに夢中になり、メイン作業のはずの絵描きがおろそかになりかねない(深夜放送のラジオを聴きながら勉強していたら、ついラジオの内容に夢中になってしまう……そんな経験をした人も少なくないはず)。その意味でもあくまでBGMとしての立ち位置を維持し続ける(※ドラマCDなどは別)音楽CDは、「作業を邪魔せずに場を盛り上げる」環境作りの要素として、必要不可欠なのかもしれない。

一方、作業の工程で行き詰ったり、長時間の作業で疲れを覚えた際にひと休みをした場合、どのような気分転換方法を使うだろうか。こちらは「インターネット」がもっとも多く、約3/4の人が同意を示す結果となった。

↑ 作業中断時、気分転換に行うこと
↑ 作業中断時、気分転換に行うこと

ストレッチ【同人作家のデジタル率・全行程は4割、一部工程も含めると9割近く】にもあるように、多くの人がパソコンを使って作業をする昨今においては、インターネットへのアクセスは、もっとも手軽でスピーディーに行える気分転換に違いない。ただし姿勢をはじめとした体の位置関係はほとんど変わらないので、時間の上での切り替えはあったとしても、心も体もほとんど気分が切り替わらないのが実情といえる(充足するのは、我慢していたネットへのアクセスが出来たという満足感くらいか)。

「気分転換をする」ということは、気分を転換させねばならないほどのストレスが溜まっていることを意味する。例えば【仕事中のストレスを軽減させる5つのシンプルな方法】【仕事の効率を上げる10のコツ】など、作業中断時にはストレス解消法を中心にこなしていくと、よい切り替えができるはず。その意味では「寝る、ごろごろする」「お菓子を食べる」「入浴」「ストレッチ・筋トレ」など、トップ以外の上位項目はなかなか良いところをついている。



これら「同時にしていること」「気分転換」は何も絵描き・同人活動だけに限らず、他のデスクワーク上でも似たような傾向・対策が考えられる。どんな方法を使うかは個人の好み次第となるが、後半部分の「気分転換≒ストレス解消」は指摘されて「なるほど、その手もあったね」と気がつくのもあるはず。自分の体質・性格にあった手法を見つけ、作業効率の向上や短時間でのストレス解消を目指そう。

やや蛇足となるが。「お菓子を食べる」の項目がいずれにおいても少なくない得票を得ている。集中度を高めたり気分転換の方法としては気軽かもしれないが、ほどほどにしておかないと身体本体の方が色々と面倒なことになりかねない。くれぐれもご注意あれ。


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