子供がいる核家族世帯がわずかに増加…核家族の中身の推移をグラフ化してみる(2009年分反映版)

2010/08/23 12:00

核家族先に【四分の三は3人までの世帯、進む少人数世帯化…構成人数別世帯数の推移をグラフ化してみる(2009年分反映版)】【ますます進む核家族化…種類別世帯数の推移をグラフ化してみる(2009年分反映版)】などで、以前【平成20年国民生活基礎調査】の収録データを元に分析した記事を【平成21年国民生活基礎調査】のデータを反映したものに差し替えた記事を掲載した。今回の記事も主旨はほぼ同じで、【子供がいる核家族世帯数は30余年あまりほぼ横ばい!? 核家族の中身の推移をグラフ化してみる】のデータを最新のものに差し替えたもの。1年で劇的な変化が生じたわけではないが、ともあれ内容を見ていくことにしよう。

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データそのものは【e-Stat】から「平成21年国民生活基礎調査」で検索。結果ページから「世帯票」「年次推移(第1表-第17表)」を順に選び、「第02表 世帯数-構成割合,世帯構造・年次別」を取得。そのデータからグラフを生成する。

まず核家族(二世代家族)そのものだが、漸増を続けていることは以前の記事でも解説した通り。

↑ 種類別世帯数推移(千世帯、1968年-2009年)
↑ 種類別世帯数推移(千世帯、1968年-2009年)(再録)

そこで核家族を「夫婦のみ(子供なし)」「夫婦と未婚の子供のみ」「一人親と未婚の子のみ」の3通りに区分し、その推移を見ることにする。「夫婦のみ(子供なし)」はいわゆる「DINKS(ダブルインカム・ノーキッズ)」を決め込んでいる、あるいは諸般の事情でそうせざるを得ない夫婦の場合もあるし、結婚してからまだ日が浅く、子供が授けられていないだけの場合もある。一方で「一人親と未婚の子のみ」は配偶者と死別、離婚した、あるいはいわゆる「未婚の母」の場合が想定される。

まずは核家族の内部区分別に世帯数を積み上げた棒グラフが次の図。核家族そのものが増加しているのは先のグラフにもある通りだが、その内部構成としては「子供がいない核家族世帯の大幅な増加」と「一人親+未婚の子世帯の漸増」であることが分かる。今回も「せっかくだから」ということで、21世紀に入ってからのグラフを新設している。

↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、1968年-2009年、積上げグラフ)
↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、1968年-2009年、積上げグラフ)

↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、2001年-2009年、積上げグラフ)
↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、2001年-2009年、積上げグラフ)

夫婦と子供から成る核家族数はさほど変化が無く、夫婦のみ・一人親と子供世帯の増加によって、核家族内の構成比も変化を遂げている。なお最新データに限れば「子供がいる核家族世帯」が揃って増加しているのが確認できる。

続いて、全核家族世帯数に占める世帯種類別構成比推移。こちらも今回から21世紀以降のみのデータを抽出したグラフを追加した。

↑ 全核家族世帯数に占める世帯種類別構成比推移(1968年-2009年)
↑ 全核家族世帯数に占める世帯種類別構成比推移(1968年-2009年)

↑ 全核家族世帯数に占める世帯種類別構成比推移(2001年-2009年)
↑ 全核家族世帯数に占める世帯種類別構成比推移(2001年-2009年)

中央部分の赤い「夫婦と未婚の子供のみ」世帯の比率が年経過と共に漸減し、両サイドから圧迫を受けているのが確認できる。特に子供なし核家族世帯の比率増加は著しく、この40年で核家族全体に占める割合は2倍以上となっている。もっとも直近の2009年に限れば、昨今の流れとはやや違った動き(夫婦のみ世帯の割合が減り、子供のいる世帯が横ばい・増加)が見られる。

最後に純粋な世帯数を折れ線グラフにしたもの。

↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、1968年-2009年)
↑ 核家族世帯における世帯種類別推移(千世帯、1968年-2009年)

「夫婦と未婚の子供のみ」世帯”数”は1970年代後半からほぼ横ばい、あるいは微減状態にある。一方で「子供がいない核家族世帯の大幅な増加」と「一人親+未婚の子世帯の漸増」が確認できる。



「一人親+未婚の子世帯の漸増」は、離婚件数の増加から推測は可能(【日本の婚姻率・離婚率・初婚年齢の推移をグラフ化してみる】)。一方で「子供がいない核家族世帯」、つまり「夫婦だけの世帯」の増加は、単に「子供が授かるのを待っている状態」「しばらく新婚生活を楽しみたい世帯」の増加だけでは説明がつきにくい。これは以前内閣府の調査結果として出された【「結婚しても子供は必要ない」20代・30代は6割に】で語られている「結婚しても子供を持つ必要性を感じない夫婦の増加」が大きな要因であると考えられる。要は「子供を持つ事に消極的な、親と同居もしない夫婦だけの世帯が増加している」ということ。

世帯・家族に対する価値観の変化や、生活そのものの厳しさがこの傾向をもたらしているのだとすれば、成果は短期的では無く中長期的なものでしか望めないとしても、早急に何らかの、そして戦略的な手を打つ必要に迫られている。現時点で大手を振って「子供のため」と称して行われている「子供や孫の名義で闇金から借りた金で、見ず知らずの子供にお年玉を配るような」付け焼刃・党利党則のみで決定したような政策では決してなく、確かな明日を見据えることができるようなものを、である。

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