子供のネットトラブル、場所は出会い系サイトから非出会い系サイトへ

2010/08/21 19:30

携帯と子供警察庁は2010年8月19日、2010年上半期における出会い系サイトに関連した事件などの検挙状況について発表した。それによると2010年上半期における出会い系サイトの事件検挙件数は538件と前年同期比で-106件、被害にあった児童は141人で前年同期比-124人と、明らかに減少する傾向を見せている。一方で出会い系サイト以外のサイトでは、検挙件数は730件(+99件)、被害児童数は601人(+56人)と増加する状況にある。警察庁側では引き続き問題のある出会い系サイト事業者に対する取り締まりを強化すると共に、出会い系サイト以外のサイト事業者に対する監視体制の拡充など、自主的な取り組み強化を要請している(【発表リリース、PDF】)。

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子供たちのネット界隈での問題は以前【子供がネットトラブルを起こしそうな場所、親はちゃんと把握して……ない!?】でも取り上げ、最近ではアメリカにおける同じような事情として【米社会の子供達のネットとの付き合い方を箇条書きにしてみる】を紹介した。今回警察庁から発表されたデータは、日本における子供とネットの関係上のリスク問題において、場所が「出会い系サイト」から「非出会い系サイト」に移行しつつあることを如実に表わすものとなっている。

↑ 出会い系・出会い系以外のサイトに関連した被害児童数・検挙数推移
↑ 出会い系・出会い系以外のサイトに関連した被害児童数・検挙数推移

2010年のデータは半期分しかないが、単純に2倍すれば現状がどのようなものかはすぐに理解できるはず。つまり、

・各種規制の強化などで、出会い系サイトを対象とした児童周りの問題は減少傾向にある
・出会い系サイト以外の児童周りの問題は増加の一途をたどっている

ことが分かる。特に出会い系サイトについては、2008年の「出会い系サイト規制法」の改正で事業者の届け出制を強化すると共に、各種フィルタリングの強化が功を奏している。逆に非出会い系サイト絡みでは計測を始めた2008年以降増加を続けている。いくつか理由はあるが、主なものを挙げると

・普通のソーシャルメディアなどコミュニティ系のサービスなのでフィルタ対象になりにくい
・業界団体の「健全認定」を受けたサイトでも状況は発生しうる(実行者の手口の巧妙化)
・「健全認定」を受けたところも含め、ソーシャルメディアなどの利用者数そのものが増加している

などが想定される。

困った……不特定多数の人が集まる場が存在する以上、そのような「状況」が発生し得るのは確率論的に避けることはできず、また人数が増えれば「比率」は低くても「絶対数」が増え得るのも避け難い(例:100人の0.1%なら1人ですらないが、100万人の0.1%なら1000人になる)。しかし「比率として低いからそれで妥協する」ことが出来ないのが、犯罪防止関連の話なのもまた事実。「健全認定」が単なるお飾り的なものとして世間一般に軽視されることの無いよう、各団体は「発生数ゼロ」を目指して最大限の努力を続ける必要がある。

それと共に保護者や教員など周囲の人たちは児童に対する啓蒙・周知を徹底すると共に、子供自身も十分に注意しなければならない。特に携帯電話やインターネットがここまで普及した昨今、保護者の子供への啓蒙・周知責任は、社会生活に慣れさせるという点において、それこそ「電話のかけかた」「横断歩道の渡り方」「信号の意味」「お買い物の仕方」と同じくらいに重要であることを認識する必要があろう。

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