一人暮らしのお年寄りの生活ぶりが分かる? 高齢単身者の耐久消費財の普及率をグラフ化してみる

2010/08/11 07:12

高齢者とテレビ総務省統計局では2010年7月30日に、2009年版「全国消費実態調査」の結果概要を同省公式サイトで公開した(【発表ページ】)。今件調査は世帯単位を対象にしたもので、家計の各種実態を5年単位で調べ、政策の基礎資料として用いるデータ収集のために行われている。今回はそのデータの中から、65歳以上の単身世帯(高齢単身世帯)における、耐久消費財の普及率などについてグラフを作ってみることにした。

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調査対象母集団の内訳や調査方法に関してはすでに【自動車は少なめ、そして軽や小型化へ 自動車の世帯普及率をグラフ化してみる】にて記した通り。詳細はそちらを参照してほしい。

今件における主要耐久消費財とは、「家計用として使っているもの」「新品、中古で購入、もらったりしたもの、手製のもの」であり、「事業用のもの」「事業用と共用でメインが事業用」「壊れているもの」「使ってはいるが、他人から借りているもの」は該当しない。

年齢区分を65歳以上、世帯状況を単身世帯に限定し(いわゆる独り暮らしの高齢層世帯)、男女それぞれの普及率が高い主要耐久消費財の普及率を、上位から順に列挙したのが次のグラフ。何らかの事情で一人暮らしをしている高齢者世帯の生活環境が何となくイメージできるはず。比較対照として、30歳未満の同じく単身世帯のグラフも挙げておこう。

↑ 65歳以上単身世帯の耐久消費財普及率
↑ 65歳以上単身世帯の耐久消費財普及率

↑ 30歳未満単身世帯の耐久消費財普及率
↑ 30歳未満単身世帯の耐久消費財普及率(再録)

「カメラ」(デジカメなども含む)はあるが、「パソコン」「携帯電話」などのデジタル系アイテムの姿が見つからない。10位の「カメラ」が51.3%なので、それよりも少ないことになる。また、日常生活上の周辺道具という視点で見ても、「電子レンジ」「自動炊飯器」のような比較的新しい時代のものは無く、いわゆる【麻生首相、新「三種の神器」を提唱】で紹介した三種の神器こと「洗濯機・テレビ・冷蔵庫」はあるが、他は非電化製品のものが多くを占めている(厳密には、女性に限れば「電子レンジ」は91.8%の普及率で10位以内に入っている。今グラフは男性の順位を基準にしたため、グラフに反映されていないだけの話)。その「テレビ」にしても「薄型テレビ」ではなく「カラーテレビ(ブラウン管)」である。

あくまでもこれは普及率という観点でしかないが、定年退職を迎え、何らかの事情で一人暮らしをしている高齢者の世帯においては、生活環境そのものがデジタル的な現在の一般家庭と比べて、やや昔に取り残されている感が強い。情報化社会に、普段の生活環境の面の時点で取り残されてしまっているからこそ、【お年寄りのネット嫌い その理由は?】のような話も出てくるのかな、と連想するのは勘ぐりすぎだろうか。



データを眺めていて気になったことを一つだけ、蛇足的に。今件は「一人暮らしの高齢者世帯」を対象としたものだが、「ルームエアコン」の項目で普及率に対して所有数量が少々大きめな気がする。

↑ 65歳以上単身世帯のルームエアコン所有数量(1000世帯当たり)と普及率
↑ 65歳以上単身世帯のルームエアコン所有数量(1000世帯当たり)と普及率

単純計算でいくと、所有世帯においては2台強のエアコンを有していることになる。複数台のエアコンを常設する一人暮らし世帯がほとんど、というのは少々状況として考えにくい。あるいは元々複数世帯が住んでいた世帯で、一人暮らしになってしまったが、エアコンはそのまま設置してあると考えれば、ある程度道理はいく。それはそれで物悲しい話でもある。

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