iPhone息切れ気味? アンドロイド猛追撃…米スマートフォンの現状(2010年第2四半期)

2010/08/04 07:13

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iPhoneとAndroid日本でもじわじわと浸透・普及が進むスマートフォン(携帯電話やPHSに、携帯情報端末(PDA)を融合させたもの。ミニノートに近い携帯電話をイメージすればよい)だが、アメリカでは現在BlackBerry(ブラックベリー)端末に対し、、Apple社のiPhoneとGoogleが無償提供しているAndroid OSを搭載した端末(アンドロイド)が猛烈に追撃中(【iPhoneとAndroidが猛追撃中…米スマートフォンの現状】)。その最新情報を知ることができるリリースが先日【ニールセン】から発表された。あくまで調査データの一部で、しかもアメリカを対象としたものだが、興味深い結果を見せている。


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まずはモバイル系端末保有者のうち、スマートフォンを持っている人の割合。「Q」とは四半期を意味するが、四半期ごとに保有率が少しずつ上昇を見せているのが確認できる。直近の2010年第2四半期では1/4に達している。

↑ 全モバイル系端末に占めるスマートフォンの割合(アメリカ市場)
↑ 全モバイル系端末に占めるスマートフォンの割合(アメリカ市場)

この成長を大きく支えているのが、冒頭で触れたiPhoneとAndroid(アンドロイド)。スマートフォンのシェア比においても、アメリカで主流のブラックベリーは漸減を見せ、iPhoneとアンドロイドは順調に成長している。ただ、iPhoneは頭打ちの感がある。

↑ スマートフォンにおけるOSのシェア推移(アメリカ)
↑ スマートフォンにおけるOSのシェア推移(アメリカ)

以前の記事では「特に興味深いのはiPhoneで、このままの状況が続けば1年内にブラックベリーのシェアを抜く計算になる」としたが、iPhoneの勢いは止まり、逆にアンドロイドが加速化しているのが確認できる。

調査対象を「(それぞれの調査時点で)過去6か月以内に新規購入した人」に限定すれば、さらにその差は明らかになる。特に直近において、iPhoneとアンドロイドの立ち位置が逆転しているのが興味深い。

↑ スマートフォンにおけるOSのシェア推移(過去6か月間の新規取得者限定、アメリカ)
↑ スマートフォンにおけるOSのシェア推移(過去6か月間の新規取得者限定、アメリカ)

前回「詳細なデータは出ていないが」とした、「買い替え時にはどの端末を選ぶか」についても、今回は主要機種についてのみだが公開されている。それぞれ今現在持っている端末種類を維持する人が最多数だが、ブラックベリー所有者はiPhoneとアンドロイドに心移りをする人がそれぞれ3割近く・2割強居る。

↑ 次のスマートフォンには何を選ぶか(2010年Q2、スマートフォンを買い替えたいと考えている人、アメリカ)
↑ 次のスマートフォンには何を選ぶか(2010年Q2、スマートフォンを買い替えたいと考えている人、アメリカ)

まるで日本の携帯電話主要3キャリアの「次はどこの端末を買うか」のグラフを見ているかのようだが、少なくともiPhoneユーザーの9割近くは次もiPhoneにすると答えていることから、他機種からの乗り換え組も合わせるとiPhone普及数そのものが減退することは今のところ考えにくい。むしろ新規購入者と合わせて考えると、ブラックベリーが漸減し、iPhoneとアンドロイドが競る状況が続く感はある。



今データを見る限りでは、米スマートフォン市場においては「現状では」Blackberryがトップに有るもののiPhoneがすぐ後ろに付き、その後をアンドロイドが追いかけている(Windows Mobileは息切れ状態)。iPhoneとアンドロイドはつばぜり合いをしながら全力疾走を続けているが、iPhoneが少々息切れをしているように見える。

当然シェア(≒普及台数)が増加すれば、対応アプリケーションも増え、便利さも増し、さらにユーザーへのアピール度を高めることになる。スマートフォンそのもののシェア上昇と共に、機種の勢力図も少しずつ塗り替えられていくことだろう。


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