休暇分散 2/3は「効果無し」

2010/08/04 07:12

反対経済産業省は2010年8月3日、観光庁との連携で「アイディアボックス」の仕組み(【経済産業省、IT政策のアイディアを一般募集する「経済産業省アイディアボックス」を開設・ツイッターも活用】)を使って実施した「休暇取得の分割化に関する国民の意見募集」の結果を発表した。それによるといわゆる「休暇取得の分散化」について、メリットを感じない人は7割近くに達していることが分かった。また、春の連休分散化・秋の連休創設いずれも効果がないと判断する意見は64%にのぼり、連休分散化による”デメリットを感じない”人はわずか9%でしかなかった。調査結果を見る限りでは、「効少なく害多し」「反対意見が絶対多数」との意見で集約できる。

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今調査は2010年6月22日-7月12日の間、全国民を対象として「経済産業省アイディアボックス」の仕組みを使って行われたもので、全登録者は3278人。男女比は7対3。回答者数は1758人-2356人で、8つの設問毎に回答数が異なる。

主な回答結果は次の通り(図版は発表資料から抜粋)。

↑ あなたにとって、休暇取得の分散化は効果があると思いますか
↑ あなたにとって、休暇取得の分散化は効果があると思いますか

春の連休分散・秋の連休創設いずれかにおいて「効果がある」とする意見は約1/4。2/3は「効果が無い」としている。春の連休分散化に限れば賛成派は15%でしかない。

↑ あなたにとって、休暇取得の分散化のメリットと感じられるものを教えてください
↑ あなたにとって、休暇取得の分散化のメリットと感じられるものを教えてください

メリットについて尋ねているが、個々の項目への賛成意見は分散化し、全部を合わせても1/4程度。逆に「メリットは特にない」がほぼ3/4を占めている。

↑ あなたにとって、休暇取得の分散化のデメリットと感じられるものを教えてください。
↑ あなたにとって、休暇取得の分散化のデメリットと感じられるものを教えてください

「設問1」とは逆に「デメリット」について尋ねているが、「デメリットは無い」とする意見はわずかに4%。最多意見は「休日の異なる地域に住む家族や友人に会えなくなる」で、「休日の異なる取引先との連絡が難しくなり、企業の経済活動等に支障が生じる」「仕事が休めなくなる」などが続く。

他にも、「国民の祝日の一部を地域ブロック毎に別の日に設定」では63%が否定、「休暇取得の分散化はどの地域にすべきか」では80%が「その他」(つまり地域を指定したくない≒分散化自身に反対)、「休暇取得の分散化はどの程度の期間にわたり実施すべきか」では76%が「その他」(つまり期間を指定したくない≒分散化そのものに反対)など、2/3-3/4程度が否定的な意見を述べていることが分かる。設問の中にはあらかじめ賛成意見が多数である状況を想定したように見受けられるもの(6、7)もあり、「その他」が2/3以上を占める奇妙な結果が出ているものもある。

休暇リリースには具体的に主なアイディア・意見の一部も寄せられているが、賛成派は多分に推定、期待的、一部領域な面が多いのに対し、反対派は明確、確実、広域、さらには日本の国の根本に関わる問題であるとの指摘をしているものが多い。

「休暇取得の分割化」については一部関係者の思い付き的発想であるとの意見もあり、観光庁などで公式に討議が交わされ報じられてからも、今件結果にあるような問題点・疑問点が多分に指摘されていた。その多くは少々頭をめぐらせればすぐに理解納得できるものばかりで、逆に「アイディアを出すこと自体はかまわないが、なぜこのような多数のデメリットが生じる意見が政策として真剣に討議される必要があるのか」という疑問の声すら少なからず挙がっていたことは否定できない。

「アイディアボックス」の試験運用という点では有意義なものではあったが、それ以外では意義を見出すことすら難しいような感は強い。それとも強行にでも「休暇取得の分割化」を推し進める事由があるのだろうか。

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