【更新】自転車事故、件数は減少中だが交通事故全体に占める比率は増加

2010/07/30 05:11

自転車先に【交通事故による2009年の死亡者、前年比-4.7%の4914人に】で日本の交通事故件数・死者数が共に減少傾向にあることを、公式なデータで確認した。その文末で「自転車事故は件数こそ減少しているが、交通事故全体のと比べると減少率が低く、相対的に交通事故全体に占める比率は増加しつつある」と触れた。今回はその件について、もう少し詳しく説明する。

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元資料は【警察庁の統計データ一覧】【平成21年中の交通死亡事故の特徴及び道路交通法違反取締状況について】。それによると2009年の日本国内における交通事故全体の発生件数は73万6688件(前年比-3.8%)、死者数は4914人(-4.7%)という結果に。

↑ 年間交通事故死亡者推移
↑ 年間交通事故死亡者推移(再録)

そしてこれと、さらに警察庁の【自転車の安全利用の推進】にあるデータをあわせ、「自転車による事故が交通事故全体においてどのような位置づけ・比率にあるか」を示したのが次のグラフ。なお事故件数は自転車が第1当事者(最初に交通事故に関与した車両の該当者のうち、過失の重い側。同程度の時には負傷程度が軽い側)・第2当事者(最初に交通事故に関与した車両該当者のうち、第1当事者以外の人)となった件数。さらに自転車同士の場合は1件としてカウントしている。

↑ 交通事故全体件数と自転車事故件数、およびその比率
↑ 交通事故全体件数と自転車事故件数、およびその比率

自転車による事故件数も交通事故件数全体同様に、第二次交通戦争以降減少を続けている。
しかし自動車ほど啓蒙活動や安全対策が徹底していないからか、あるいは自転車の高リスク利用者(若年層、お年寄り)が増加したからか、減少率はゆるかやなものに。結果として交通事故全体に占める、自転車事故の件数比率は増加の傾向にある。

これは交通事故の死者数においても同様で、絶対数としては減少しているものの、自転車絡みは減少率が低く、結果として交通事故全体に占める比率は増加している。絶対数では特に若年層・高齢者の数が多い。

↑ 交通事故全体死者数と自転車事故死者数、およびその比率
↑ 交通事故全体死者数と自転車事故死者数、およびその比率

自転車の事故死者数減少率が低めなのは、グラフ作成などは省略するが、とりわけ高齢者において、歩行中と共に自転車乗用中の死者数が多いのが要因。また、具体的に「高い頻度」での数字はまだデータ上に現れていないが、個別事例では複数件で「携帯電話で話したりメールをしながらの自転車運転」による増加も目につくようになっている。

自転車と携帯携帯電話をしながらの自転車運転(軽車両運転)は道交法71条に基づき3か月以下の懲役か5万円以下の罰金が科せられることになっている。もっとも事故を起こしてからではそのような刑罰では済まない事例になることも多く、万一自転車運転中の携帯電話利用で道交法の適用を受けても、むしろ事故が発生する前に止めてもらったことを感謝すべきなのかもしれない。

自動車と異なり、自転車運転の場合は特に免許もいらず、事故の際の当事者の保護装置(シートベルトやエアバッグ)も無く、まともな保険に入っていない場合も多い。何かあった時のリスクは、実は自転車の方が自動車よりも高い、と考えることもできる。「運転をするな」と禁じるわけではもちろんないが、運転の際にはくれぐれも安全運転を心がけてほしいものである。

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