2010年07月30日
60代が大幅増加・年齢階層別インターネット利用率をグラフ化してみる(2010年版)
2010年07月30日05:12
総務省は2010年7月6日、平成22年(2010年)版の情報通信白書を発表した(【発表ページ】)。日本国内のインターネットや携帯電話など、情報通信関連の各種調査結果を反映した白書で、同年4月27日に発表されている【通信利用動向調査】のデータなどを盛り込んだ、同省の情報通信統計の集大成的レポート的なもの。今回はその白書や通信利用動向調査に掲載されていた、「年齢階層別インターネット利用率」をグラフ化してみることにする。いわば【60代が区分線!? 年齢階層別インターネット利用率をグラフ化してみる】のデータ更新版というわけだ。情報通信白書に掲載されていた今データは通信利用動向調査からのデータの引用で、大元は【こちら(PDF)】に掲載されていたもの。また、通信利用動向調査そのものは2010年1月に、層化二段抽出方式による無作為抽出で選ばれた、20歳以上の世帯主がいる世帯・構成員6256世帯に対して行われたもの。有効回答数は4547世帯・1万4549人(企業に対して行われたものは常用雇用者規模100人以上2870企業/有効回答数1834企業)。調査方法は郵送による調査票の配布および回収なので、各媒体の保有率は調査結果に影響を与えていない。
最新版「通信利用動向調査」によると、2009年12月末時点のインターネットの普及率は78.0%・利用者人口は9408万人に達している。なおこの調査結果における「インターネット利用」とは、6歳以上で、過去1年間にパソコン・携帯電話・PHS・ゲーム機などあらゆる端末でインターネットにアクセスした経験があるか否かのみで判断している。アクセス対象の機器を自分が保有しているか否か、利用目的が私的・仕事上・学校の学習用であるかなどは一切問われていない。要は「インターネットカフェで、備え付けの端末でネットサーフィンをした」「DSでインターネットブラウザを使ってアクセスした」でも「利用者」に該当するわけだ。

↑ インターネット利用者数及び人口普及率の推移(個人)(再録)
ところが年齢階層別にみると、幼年層の6〜12歳はともかくとして、13歳以降40歳代までは9割以上の利用率を占めていることが分かる。

年齢階層別インターネット普及率
この利用率も50歳を超えると段階的に小さくなり、65歳以降は加速度的に下落していくのが分かる。高齢者ほどインターネットの利用率が低くなることは【「新聞って信頼できるよね」「正確だよね」はそれぞれ6割、ただし若者と高齢者の間には大きなギャップも】や【男性10〜30代は「テレビよりインターネット」・年齢差きわだつメディアへの接触時間】など多数の調査機関の調査結果でも明らかにされている通り。その理由については視聴覚の問題(パソコンやケータイは小さい文字が多い)や、新たに覚えねばならないことが多い(のに記憶力は減退気味)、失敗した時に「やり直せる」時間が短いため、新しいことをする行為自身がリスクとなるなどいくつか挙げられるが、後者記事でも推定しているように、「人生全体における、インターネットなどの新メディアとの接触時間の割合が少ない」のが大きな理由として考えられる。

新世代メディアの展開を10年と仮定した時の、各年齢における「自分の人生全体における新世代メディアとの接触年数」(概念図)(再録)
何しろインターネットが普及してからまだ10年前後しか経過していない。年を召しておられる方にとっては、ほんの一部の時間にしか過ぎず、考え方の切り替えがうまくいかない場合も多いと考えても不思議はない。それは歳をとるほどに主観時間が短く感じられる(1年ごとに人生の分母が増える。例えば20代にとっての1年は1/20であるが、60代にとっての1年は1/60でしかない)ジャネーの法則のようですらある。
ただし今年のデータに限れば、以前【携帯電話でのインターネット利用率をグラフ化してみる(2010年版)】でも触れた通り、60歳代の大幅な数字上の躍進が確認できる。「通信利用動向調査」自身でも
「60歳以上の世代において、インターネットの利用率の伸びが顕著。特に65〜69歳代では、58.0%(対前年比20.4ポイント増)と大幅に増加している」
という言及はあるものの、その理由説明は無い。単純に高齢者にもインターネットの浸透が急速に進んだのか、それとも単にデータ上のぶれに過ぎないのか。前者だとすれば喜ばしい話だが、現段階では確証づけるものがない。今件については来年の計測データを見た上で検証した方が良さそうだ。
■関連記事:
【60代が区分線!? 年齢階層別インターネット利用率をグラフ化してみる(2009年7月)】
【男性10〜30代は「テレビよりインターネット」・年齢差きわだつメディアへの接触時間】
これらの書籍が参考になります
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