【更新】2010年6月度外食産業売上はマイナス2.3%・天候不順とサッカーの盛り上がりが敗因か

2010/07/27 04:47

日本フードサービス協会は2010年7月26日、協会会員会社を対象とした外食産業の市場動向調査における2010年6月度の調査結果を発表した。それによると総合売り上げは前年同月比でマイナス2.3%となり、5か月連続のマイナスとなった。天候不順に加え、ワールドカップサッカーの盛り上がりで特に夜半の売上が落ち込んだという話が会員各社から聞かれたとのこと([発表リリース])。

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今調査はファストフードやファミレス、パブレストランや居酒屋、ディナーレストラン、喫茶店などを対象に行われたもので、対象数は事業者数が168、店舗数は29668店舗。今月は前月と比較して事業社数・店舗数共に減少している。

全業態すべてを合わせた6月度売り上げ状況は、前年同月比で97.7%と前年同月を2.3%下回り、先月から続いてマイナスを見せることになった。今回計測月は不景気局面とそれに伴う商品単価の引き下げ傾向から客単価の減少は避けられず、マイナス1.6%に。さらに西日本を中心とする天候不順に加え、ワールドカップサッカーの盛り上がりで21時以降の夜における客数が直撃を受け、それが売上にも響く形となった。

業態別では「比較的」堅調なファストフードだが、お馴染みのめん類が大幅なプラス、「持ち帰り米飯/回転寿司」はマイナス4.2%・「和風」がマイナス4.1%と大きく値を減じている。特に昨今色々と話題豊富な牛丼チェーン店が含まれている「和風」では、「売上95.9%」「客数101.3%」「客単価94.7%」と「商品単価を大きく下げて集客を狙った」ものの、売上増加には至っていない状況が手に取るように分かる結果となっている。

ファミレス部門は、堅調だった洋風チェーン店ですら売り上げをマイナスとし、全種目でマイナスに。サッカー絡みのダメージはファミレスが一番大きかったようだ。

全店データ
↑ 全店データ

商品単価は続く。
サッカーや天候など
イレギュラー的要素も重なり
特にファミレスが大きな痛手。
売上の回復は
まだ遠い、か。
今月は天候面など複数のイレギュラー的要素でマイナスの影響を受け、業界全体としては「店舗数はほぼ横ばい」「客数は微減↓」「客単価も下落↓」という形。売上高そのものはマイナスとなり、リリースコメントでも昨月見られた回復の兆しへの期待感はみじんに吹き飛んだ形となっている。特に6か月連続増加した客数が前年同月割れとなったのが、雰囲気的に大きな痛手となったようだ。

さらに客単価の減少は継続中。前年同月比プラスとなったのは直近で2009年5月のプラス0.7%が最後。以降は毎月1-5%台の(そして客数のプラス分以上の)マイナスが確認できる。薄利多売を維持できるのならこれでも良いが、やはり利益の面では辛い状況であることが予想される。牛丼チェーン店同士の価格値下げ競争が良い例で、企業レベルでは黒字を果たしているところはあっても、市場全体としては厳しい状況を生み出している。

消費者の消費性向を調べる数々のアンケート結果を見ても、今後外食産業が厳しい選択を迫られるのは容易に想像がつく。消費者の値下げを求める声なき声は続き、世の中全体で安値価格競争は継続することが容易に想像できる。食品系の小売では「商品カテゴリの三分化(高品質・高価格、そこそこの品質とそこそこの価格、妥協できる品質と低価格)」が進み、中でも高品質・高価格の商品をブランド化すべく商品展開にいとまがないように見える。果たして外食チェーン店はどのような対応を考えているのか。客単価の減少をどうにか押しとどめるのか、それとも客数の増加で乗り切ろうとするのか、悩みは尽きるところを知らない。

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