光回線さらに浸透・4割を超える-自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる(2010年発表版)

2010/07/24 19:35

ブロードバンド総務省は2009年7月6日、平成22年(2010年)版の情報通信白書を発表した(【発表ページ】)。日本におけるインターネットや携帯電話など、情報通信関連の各種調査結果を反映した白書で、先の同年4月27日に発表されている【通信利用動向調査】のデータなどを多数盛り込んだ、同省の情報通信統計の集大成的レポートの体をなしている。今回は「自宅パソコンのインターネット接続回線の種類(世帯別)」についてグラフ化を試みることにする。ブロードバンド化がいかに進んでいるか、昨年の【光回線急速に浸透中・現在約4割-自宅パソコンのネット接続回線の種類をグラフ化してみる】と比較して、どのタイプの回線が普及を進めているかが理解できよう。

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今調査(通信利用動向調査)は2010年1月に、層化二段抽出方式による無作為抽出で選ばれた、20歳以上の世帯主がいる世帯・構成員6256世帯に対して行われたもの。有効回答数は4547世帯・1万4549人(企業に対して行われたものは常用雇用者規模100人以上2870企業/有効回答数1834企業)。調査方法は郵送による調査票の配布および回収なので、各媒体の保有率は調査結果に影響を与えていない。

最新版「通信利用動向調査」によると、2009年12月末時点のインターネットの普及率(過去1年間にインターネットを利用したことがある人の率)は78.0%・利用者人口は9408万人。この調査結果における「インターネット利用」とは、6歳以上で、過去1年間にパソコン・携帯電話・PHS・ゲーム機などあらゆる端末でインターネットにアクセスした経験があるか否かのみで判断している。アクセス対象の機器を自分が保有しているか否か、利用目的が私的・仕事上・学校の学習用であるかなどは一切問われていない。要は「インターネットカフェで、備え付けの端末でネットサーフィンをした」「DSでインターネットブラウザを使ってアクセスした」でも「利用者」に該当する。

それでは、「自宅」の「パソコン」に対するインターネット接続回線の種類はブロードバンド(光、DSL、ケーブルテレビなど)・ナローバンド(ISDN、電話回線)のいずれなのか、そしてその普及率はどれくらいなのだろうか。複数回答なので双方を並列導入している・していた場合もあるが、ナローバンド回線は2006年から2009年の間に10ポイント以上も普及率が減少していることが分かる(今件の母体は「自宅からパソコンでインターネットを利用している世帯」、2009年末なら3751世帯(全世帯中82.5%)となる)。

自宅パソコンのインターネット接続回線の種類(世帯)
自宅パソコンのインターネット接続回線の種類(世帯)

ブロードバンド回線の普及率は2009年末で76.8%。パソコンでインターネットを使っている世帯では、大体4世帯に3世帯が導入している計算。2006年から2009年までに10ポイント近く増加している。ナローバンド普及率の減少に比べるとブロードバンド普及率の伸びが鈍いように見えるのは、インフラの整備が遅れていることや、「ブロードバンド・ナローバンド双方を使用していた人が後者の利用を取りやめただけで、ブロードバンドは元々利用していたから、ブロードバンドの普及率向上には寄与しない」からなのかもしれない。

ブロードバンド・ナロードバンド双方において、具体的にどのような種類の回線を利用しているのかを示した利用率グラフが次の図。

自宅パソコンのインターネット接続回線の種類(世帯/詳細)
自宅パソコンのインターネット接続回線の種類(世帯/詳細)

【ADSLと光回線の転換点は2005年】【ブロードバンド契約数は2644万件、うちFTTHは33.3%に・DSLは微減】でも示しているように、かつてブロードバンド環境を一挙に浸透させたADSLに代表されるDSL回線は緩やかにその普及率を下げ、光回線が急速に伸びを見せているのが分かる。また、ケーブルテレビ回線も(光回線と比べれば穏やかだが)順調な伸びが確認できる。一方、ナローバンドではISDN・電話回線双方とも、着実に減少している。



かつてナローバンド回線からインターネット接続環境の主役を奪ったDSL回線は、今や光回線とケーブルテレビ回線から、同じような主役争奪戦を挑まれて、劣勢に立たされている。2009年末時点では普及率順で光回線・ケーブルテレビ回線・DSL回線の順で、昨年と比較してついに「DSLはケーブルテレビに第二位の順位を明け渡してしまった」。

一方トップをいく光回線の普及率は41.1%。まだ「2世帯に1世帯」「過半数」の域には達しておらず、普及スピードがやや鈍化しているのが気になるが、今後もじわじわとその値を積み増していくことは確実。光回線の普及率が5割、6割、それ以上に達し、ブロードバンド環境がごく当たり前の状況になった時、インターネット自身その周辺はどのように変化を見せるのだろうか。ナローバンドからADSLによってブロードバンド環境が普及した時のような、劇的な進化を期待し、夢を抱きたいところだ。

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