女子の親への仕送り減少中
2010/07/15 19:30


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今調査は2010年5月14日から21日にかけて、25-39歳の未婚の子供(複数の場合は最年長の一人について回答)を持つ女性に対し、楽天リサーチのモニターに対してインターネット経由で行われたもので、有効回答数は450人。子供の男女比は1対1、子供の年齢階層比は25-29歳・30-34歳・35-39歳で均等割り当て。子供自身ではなく、その母親が回答していることに留意する必要がある。
経済的に親子が互いに自立しているか否かという点で、「お金のやり取り」のあるなしを見るのは一番シンプルで分かりやすい手法。以前国立社会保障・人口問題研究所の調査結果を【「子供の結婚資金への援助」約5割、けれども定期的な資金援助は9割がナシ】で紹介したが、その結果同様に、子供の結婚式の費用は6割強が回答者である母親も負担するつもりと答えている。

↑ 子供への・子供からの金銭的援助
一方、半ば定期的なニュアンスが強い「子供に金銭的援助をしている」は24.2%と少なめ。これも国立社会保障・人口問題研究所の結果同様、他の場面と比べて少ない値となっている。「何らかの巨額な出費を要するイベントには手助けできるが、常日頃からお金を出すのは難しい」という親側の懐事情が裏付けられた形だ。

しかしこれを「子供が娘限定」(過去2回は娘の子供のみだったため)で今件も合わせて3回分の経年データで見ると、次第に「子供の仕送り率」が減少傾向にあるのが確認できる。

↑ 子供への・子供からの金銭的援助(娘を持つ母親限定、年数別)(空白部分は調査なし)
今データの限りでは「子供達の経済状態は悪化し、親に生活費を送る余裕が無くなりつつある」という推論が容易に立てられるのが分かる。何しろ8年で、約25ポイントも仕送り率が減少しているのだから。
より正確な結論を求めるには、もう少し年数を重ねて様子を見る必要がある。今後の同社の追跡レポートに期待したいところだ。
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