新聞はやや復調か、ネットの伸びが顕著(電通・博報堂売上:2010年6月分)

2010/07/10 06:07

[博報堂DYホールディングス(2433)]は2010年7月9日、同社グループ主要3社の2010年6月における売上高速報を発表した。これで[電通(4324)]が先の2010年7月7日に発表した単体売上高と合わせ、日本国内における二大広告代理店の直近月における売上データが出そろった事になる。今記事では両社の種目別売上高前年同月比をグラフ化し、広告全体及び両社それぞれの広告売上動向を眺めてみることにする。

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グラフを作るために取得したデータに関する解説や、各項目の留意事項については【定期更新記事:電通・博報堂売上動向(月次)(電通・博報堂)】で記述している。そちらを参照してほしい。

二大広告代理店の2010年6月分種目別売上高前年同月比
↑ 二大広告代理店(電通・博報堂)の2010年6月分種目別売上高前年同月比

新聞先日掲載した【4大既存メディア広告とインターネット広告の推移をグラフ化してみる(2010年6月発表分)】と比べると、いくつかの共通点・違いが見受けられる。ラジオや雑誌がマイナス、テレビがやや復調(電通のみ)、インターネットの伸びが著しいのは同じだが、新聞の動きが異なるものを見せている。それだけ注力している、ということだろうか(もっとも、例えば1年前の2009年6月度分における電通の単体売上を確認すると、新聞はその時点での前年同月比がマイナス21.8%と、雑誌項目に続き大きなマイナス値を表している。今回はこれの反動の可能性も否定できない)。

博報堂の特殊事情(2009年にグループ会社の再編を行った)ことが影響しているのも一因だが、以前から指摘しているように「多項目で電通への一極集中ぶり」の可能性は否定できない。今月は先月と比べると博報堂もかなり健闘しているが、全体でまだマイナスを見せている。「広告費が大きな落ち込んだ前年からさらに落ちた」という事実を考えれば、さらなる努力が求められる。以前からお伝えしているように、

・広告費の縮減化による「分散投資より集中投資を」の傾向
・博報堂の事業再編がまだ進行中で、プラスの効果を十分に生み出すまでには至っていない

のような状況と思われる。

また先月と比べればやや動きが緩慢化してきたが、「レガシーメディア」と、インタラクティブメディア(インターネットメディア)・従来の物理メディアとの温度差が気になる。テレビに続き新聞もやや復調を見せているのは幸いだが、これが言葉通り「身を削るほどのコストカット」によるものなら、今後その副作用が生じる可能性はある。質の変化は具体的な数字としてすぐには表れないだけに、その副作用が表面化してからでは応対に時間がかかるものだが……。

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