「世界でもっとも物価の高い都市」の商品価格をグラフ化してみる

2010/07/06 12:00

賃料比較組織・人事コンサルティング会社Mercer Consultingの日本法人マーサー ジャパンは2010年6月29日、毎年恒例の「2010年世界生活費調査」のランキングを発表した(【発表リリース】)。それによると「海外駐在員にとって最も物価が高い都市」はアンゴラのルアンダであることが分かった。東京は第二位に、大阪は第六位についている。またこれを元にして、【日本の対外債務は? 世界の対外債務国ワースト20をグラフ化してみる(追補編)】などでおなじみの、CNBC.comのスライドショーにも、このランキングを補完するコンテンツが掲載された(【The World's Most Expensive Places To Live 2010】)。今回はそれらを元に、「もっとも物価が高い都市ベスト10」における、諸物価をグラフ化してみることにした。

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まずランキングそのものだが、リリースによれば「5大陸214都市において住居費、交通費、食料、衣料、家庭用品、娯楽費用などを含む200品目以上の価格を調査し、それぞれを比較」「基軸通貨を米ドルにして、ベース都市であるニューヨークの指数を100として調査対象都市との比較したもの」「海外駐在員を派遣する際に最も高い費用となる住居費が、都市の順位を左右する重要な要因となっている」などと説明されている。

↑ マーサージャパンのリリースから抜粋した「2010年世界生活費調査」のランキング上位10位
↑ マーサージャパンのリリースから抜粋した「2010年世界生活費調査」のランキング上位10位

一方CNBCのスライドショーでは「標準的な住居の賃貸料金(2BR・月額がベース)」「コーヒー1杯の価格」「ガソリン1リットル」「国際的な日刊新聞代金」「ファストフード1食分代金」についての価格が寄せられている。新聞価格に関しては再販制などの問題もあり、単純比較は難しいので、今回はそれをのぞいた4項目をグラフ化する。また都市の並びは比較しやすいように、総合ランキングのままとしておく。

まずは賃貸料について。これが総合ランキングに一番大きな影響を与えているとのこと。

↑ 「海外駐在員にとって最も物価が高い都市」ベスト10における賃貸料(ドル)
↑ 「海外駐在員にとって最も物価が高い都市」ベスト10における賃貸料(ドル)

CNBC側ではチャドのヌジャメナにおける賃貸料の調査が出来なかったようで、元データでは空白となっている。大規模な内戦が続いていたことが要因の可能性はある。「香港って東京と同じくらい高いのか」「ジュネーブって意外に賃貸物件お高めなのね」などといった事情が分かる。

次いでコーヒー1杯の料金。要は喫茶店などでの価格だ。

↑ 「海外駐在員にとって最も物価が高い都市」ベスト10におけるコーヒー1杯の値段(ドル)
↑ 「海外駐在員にとって最も物価が高い都市」ベスト10におけるコーヒー1杯の値段(ドル)

モスクワではコーヒーが手に入りにくいのか、価格が一番高い。次いで東京・大阪と日本のコーヒーの高さが際立っている。総合トップ10内では発展途上国がやや低めか、という感はある。

続いてガソリン1リットルあたりの価格。最近では再び原油価格と共に上昇を始め、かつての「ガソリン値下げ隊」に再登場を強く願いたいものだが。

↑ 「海外駐在員にとって最も物価が高い都市」ベスト10におけるガソリン1リットルの値段(ドル)
↑ 「海外駐在員にとって最も物価が高い都市」ベスト10におけるガソリン1リットルの値段(ドル)

東京や大阪が高めなのは仕方ないとして、香港やジュネーブ、コペンハーゲンが高めなのは意外。モスクワが安いのは……やはり「産地直売」だから?

最後はファストフード。これは単純に販売価格というより、その都市でのファストフードチェーンの展開具合も多分に関わってくるので、一概に物価とは連動しない場合もある。

↑ 「海外駐在員にとって最も物価が高い都市」ベスト10におけるファストフード1食分の値段(ドル)
↑ 「海外駐在員にとって最も物価が高い都市」ベスト10におけるファストフード1食分の値段(ドル)

モノの価格そのものというより、その都市の治安の高低が多分に関わっているような気がするが……。ともあれ、ファストフードで食事をしようとすると、ヌジャメナやリーブルビルでは1食あたり3000円近い出費となる。お財布も非常に傷みそうだ。



モノの売り買いなお冒頭でも触れているが、今件データは多国籍企業や政府機関が海外駐在員を派遣する際に参考にするための資料であり、現地住民の生活費の指標とは異なることを改めて記しておく。日本のように東京・大阪と地方でもさほど物価が変わらない(それでも賃貸料には大きな差異があるが)国もあれば、特に発展途上国のように都市部とその他の地域で生活様式が大きく異なる場合もある。例えば、単純に「アンゴラって世界で一番物価が高い国なのね」と誤解されないよう、くれぐれもご注意あれ。

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