【更新】池袋駅のデジタルサイネージを動画で観てみる

2010/06/24 12:10

池袋駅のデジタルサイネージ通信とデジタル技術を使って液晶ディスプレイやプロジェクタなどに広告を展開する手法、あるいは広告そのものを「デジタルサイネージ(Digital Signage=電子看板)」と読んでいる。当サイトでは【電車内の液晶テレビ「トレインチャンネル」知ってる? 認知率は……】【「トレインチャンネル」の秘密をちょっとだけのぞいてみる】など、電車内の「トレインチャンネル」を中心に触れてきたが、最近ではそれ以外の場所でもちらほらと目に留まるようになった。野外広告が見直されていることに加え、新旧のメディアの融合体として便利さが把握しやすく、新しい技術を色々と盛り込めるのが注目されているのが要因。先日、当方が利用している東京・池袋駅にお目見えした【駅デジタルサイネージネットワーク】によるデジタルサイネージを見かけることが出来たので、今回はそれを紹介することにしよう。

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↑ 運用開始前の調整中の状態
↑ 運用開始前の調整中の状態

そもそもの話として、このデジタルサイネージを展開している「駅デジタルサイネージネットワーク」についてまずは少々触れておくことにする。この会社は関東の主要鉄道会社(幹事会社は【JR東日本(9020)】の企画会社、ジェイアール東日本企画)がプロジェクトチームを編成し、創られたもの。デジタルサイネージの実証実験を行うのが目的で、高輝度52インチ・奥行き100ミリのモニターを通信ネットワークで結び、さまざまな広告を展開していく。設置台数は現時点で首都圏11鉄道・20駅・27面を予定。当方が見つけた池袋以外では東京、銀座、六本木、新宿などがある。

↑ プロジェクトの概要
↑ プロジェクトの概要([該当ページ])

今回当方が見つけたのは、東京・池袋の西武鉄道寄りのもの。最初に発見した時は2010年6月15日で、上の写真にあるように「調整中」の貼り紙があり、モニタにはまだ何も映っていなかった。詳細は【デジタルサイネージ、池袋駅で準備中】でコメントしているが、本体上部に小さなカメラが備え付けられていて、時間を区切って注目している人の属性区分をチェックするという説明書きが気になった。

さて実際には試験運用が始まった6月21日……は少々忙しくて撮影する暇がなく、ずるずると伸ばして2日後の23日の朝方に撮ったのが次の動画。


↑ 池袋駅西武池袋線寄りに設置されたデジタルサイネージのようす。
↑ 池袋駅西武池袋線寄りに設置されたデジタルサイネージのようす。

他にもいくつかの広告が用意されていて、ローテーションを組んで永久ループで流れている。

いくつか気になった点を箇条書きにすると、

・通勤時なのも一因だが、ほとんどの人が目を留めておらず、場所特性上注目を集めやすい「トレインチャンネル」とは別物として考える必要がある
・テレビのCMと似たようなものとして広告が用意されているらしい。「近寄らないと音声が聞き取りにくい」「混雑時には音が聞き取れない」など、設置された状況を考慮した画像構成の作り替えが今一つ
・単発で設置されているので、単なる宣伝用のテレビ程度にしか思われていないフシがある(ほとんど素通りされる)

などがある。トレインチャンネルは「視聴者が足を止めて注視する時間が長い」「横に設置された運行状況などを示す連絡用の画面と並列されているので目に留まりやすい」「原則的に音は出ず、ビジュアルだけで内容が把握できるように工夫・再編集・新規制作されたコンテンツが配信されている」などの特性があり、それを活かすことで効果的な広告効果を得ている。

ところが今件のように、駅の通り道の壁面に設置された場合、「通勤時に横を過ぎ去る数秒-数十秒の間に視界に入る程度」「単発設置されているので、わざわざ視線を向ける必要が無い(=配信コンテンツ自身や設備に注目されるような工夫をする必要がある)」などの違いがあるのだが、その点を今一つつかみ切れていないような感がしてならない。言い換えれば「デジタルサイネージって流行ってるから、単にテレビを置いてそれらしい広告を流せば、ポスターなんかよりずっと効果が得られるはずだよね」というところか(「ホームページを作ればどんな店でもあっという間に世界中からお客が集まるよネ?」と同じ考え)。もっとも今件は実証実験なので、これからデータを集め、壁面設置型のデジタルサイネージの最適化に役立てるものと考えられる。

配信するコンテンツそのものに工夫をする(音が無くても分かるような映像にする。個人的には音はむしろ邪魔な感がある。通り過ぎる人がノイズ扱いし、注意をそらしかねない)のはもちろんだが、例えばトレインチャンネルと同じ効果を狙うため、横並び連装タイプの画面構成とし、片方には主要鉄道網の運行状況や天気予報などを流すのもありだろう。データそのものはそれこそトレインチャンネルのものを流用すれば良いまでの話。

今件は実証実験の過程で、さまざまな変更が加えられるものと思われる。人が集まる場所における設置型のデジタルサイネージの進化にも大きな影響を与え得るだけに、今後に期待したいところだ。

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