上を向き「ナニあれ?」と思わず声をあげたくなる地下通路広告
2010/06/27 06:56


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↑ これは確かに身近なところ。

側面のポスターにはLay'sのロゴと共に「私たちのポテト商品の原材料となるじゃがいもは、あなたが想像する以上に近いところで育っているんですよ(Our potatoes are grown closer than you may think.)」とのメッセージ。「そんなに近いってどこなんだろうな」とやや意地悪にひとりごちていると、視界の端に映る妙な造形が気になり、ふと目を上に。すると、ひび割れた地下通路の天井からじゃがいもたちがたわわに実っているのが目に映る。「近く、ってこの地下通路の真上かい!」「こりゃ、確かに想像以上だわ……」と思わず吹き出してしまうという次第。
もちろん天井のじゃがいもたちが本物であるはずもなく、よく創られた造形だろう。それでもじゃがいもが育つ様子を下から見る機会など滅多にないだけに、そんな情景を目にできたこと自身でもその珍しさに、思わず足を留め、見入ってしまう。
広告はまず不特定多数の人に見て注目してもらう必要がある。そしてその際に、単に視界に留まるだけでなく、何らかの行動や思考的アクション(例えば理解する、納得する、普段の行動と結び付ける)があれば、認知率・記憶残存率は飛躍的に高まる。もちろんその際に、ネガティブな感情ではなく、ポジティブ、あるいは素直な感心や納得の気持ちがあれば、より深く一人ひとりの心に刻まれ、口コミの対象となる(何の予備知識も無くこの「じゃがいも」たちを目にしたら、誰にも話さないことなどできようか?)。
商品の素材が地面に植わっていることから地下通路が利用できたという、やや幸運なところもあるが、あらかじめ用意されている条件や素材をうまく結び付け、多くの人たちに深い印象を与えるものを作り上げるのは、並大抵の努力と「ワザ」と「発想力」が無ければ出来ない。その意味で、この広告は大変良く出来たものといえよう。
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