「妻は主婦業に専念しなくてもいい」と思う妻は過半数…でも「夫は会社の仕事を優先すべき」には7割近く(2014年)(最新)

2014/09/08 14:30

可処分所得の減退、就業や子育てにおける価値観の変化から、専業主婦の比率は少しずつ減り、兼業主婦は増加の一歩をたどっている。一方、多くの世帯で就業をし家計を支える大黒柱となるのは夫であり、仕事と育児・家事との兼ね合い、優先順位に頭を抱えることになる。それでは妻の立場にある人たちは、夫の就業の優先度をどのように考えているのだろうか。妻の主婦業と夫の就業に関する妻サイドの考え方について、国立社会保障・人口問題研究所が5年おきの定点観測調査の最新版として2013年に調査を実施し、2014年8月8日に発表した第5回分の結果から、探りを入れていくことにする(【発表リリース:全国家庭動向調査】)。

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今調査の調査要項は先行記事の【夫婦別姓賛成派4割強、反対派は過半数】を参考のこと。

夫婦ともに就業する、いわゆる「共働き」の世帯が増えていることは【末子の年齢別「仕事ありの母親の割合」をグラフ化してみる】【共働き世帯の増え方をグラフ化してみる】でお伝えした通り。それでは妻の立場から(今件調査は妻、あるいは結婚経験がある女性が回答している)、「夫は外で働いて世帯を収入面で支え、妻は主婦業に専念すべし(=妻は専業主婦であるべし)」と考えている人はどれくらいいるのだろうか。直近結果では賛成派は44.9%となり、「そうであるとは限らない、専業主婦で無くてもいいではないか」とする反対派は過半数の55.1%となった。

↑ 夫は外で働き、妻は主婦業に専念
↑ 夫は外で働き、妻は主婦業に専念

前世紀までは専業主婦容認派が過半数を占めていたものの、今世紀に入ってからややぶれが生じてはいるが、概して専業主婦否定派が増加の動きを示している。何より「まったく反対」とする回答率が1割強に達しているのが興味深い。冒頭でも触れた家事や子育て、就業に対する価値観の変化、実情として主婦業専念が難しい環境にあることなどを受け、理想論・願望レベルでも考え方に変化が生じているのかもしれない。

妻が兼業主婦として家庭と家事・育児へ共に携わる場合、夫が会社の仕事だけを優先していたのでは、夫婦間の対立や断絶、家事・育児の負担問題が生じる可能性がある。そこで「(共働き世帯が多数を占める昨今ではあるが、それでも基本的に)夫は会社の仕事を優先すべきだ」とする意見に対して、妻はどのような感想を持つか尋ねたのが次の結果。7割近くが「やはり夫は仕事を優先すべき」との肯定派で占められることになった。

↑ 夫は、会社の仕事を優先すべきだ
↑ 夫は、会社の仕事を優先すべきだ

過去の分も含めて全5回の調査において賛成派の動きがほとんど無く、7割近くが「優先すべき」と考えている状況が確認できる。直上の結果で「妻も働いてもいいのでは無いか」とする意見が時代の流れと共に漸増する一方、それと相反しうる「夫は会社の仕事を優先すべきだ」の意見に変化がほとんどない点を見るに、(色々な理由で)専業主婦をあきらめて兼業をしなければならない、兼業主婦たちのジレンマを感じとることができる。

一方強い賛意を示す「まったく賛成」の回答率が、幾分のぶれがあるものの漸減している点には注意を払う必要がある。女性の思惑として専業主婦への否定よりはゆっくりとではあるが、少しずつ夫の就業優先に対しても懐疑的な思惑を持ちつつある動きが出ているのかもしれない。


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