【更新】家計の主導権、「全体では」サラリーマンが過半数・夫婦層では「妻が財布」に変わりはないが……

2010/06/21 06:26

新生銀行グループの新生フィナンシャル(旧GE Money)が2010年6月8日に発表した「サラリーマンの小遣い調査」によると、2010年の男性サラリーマン世帯(独身・既婚合わせて)において、「自分(サラリーマン)が家計の主導権を握っている」と回答した人は全体で6割強に達していることが明らかになった。「妻・パートナー」という回答は約3割強に留まっている。しかし既婚者の多い「高年齢層」や「子どもあり世帯」では「自分」の主導権回答は少数派で、夫婦世帯における家計の主導権は「妻・パートナー」にあることが多いように見える。ただし昨年2009年の結果と比べると、「自分」の回答率が全項目で増加しており、サラリーマンの家計主導権が強くなっているようだ(【該当資料発表ページ】)。

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独身世帯では当然サラリーマンが、夫婦では妻優勢
今調査は2010年4月16日から17日までの間にインターネット経由で行われたもので、有効回答数は1000人。男女比は全員男性で、年齢階層比は20代から50代まで10年区切りで均等割当。年収比は300-500万円がもっとも多く28.4%、次いで500-700万円が26.6%、700-900万円未満が17.9%など。未婚・既婚率は41.3対58.7、同居の子どもの有無は「いる対いない」が45.0対55.0、奥さんの就業状況は専業主婦49.9対共働き50.1(ここのみ母数が既婚者の587人)。なお今調査は1979年からほぼ定点観測的に行われているが、毎年同じ人物を調査しているわけではない。

「家計の主導権を握っているのは誰か」という問いに対する回答についてだが、今調査は独身・既婚者の別無く行われていることから、独身(のサラリーマン)の場合は「自分」という回答が圧倒的多数になることは容易に想定できる(もちろん独身で実家住まい、そして両親が主導権を持つ場合も考えられる)。結果として「全体」の値では過半数の62.2%が「自分」という結果が出ている。

家計の主導権は?(2010年)
家計の主導権は?(2010年)

サラリーマン自身の年齢が上がる・子どもがいるなど、妻やパートナーがいる条件下においては、主導権はサラリーマンから妻などに移行していく様子が分かる。特にほぼ既婚者と確定できる「子どもあり」の場合は6割近くが「妻・パートナー」で、「自分(サラリーマン)」は4割ほどでしかない。

選択肢には「その他」しかなく、「二人で相談して」「平等」という項目が無い。この選択肢では「その他」を祖父母などの第三者と認識してしまいがちで、「二人で相談」「平等」を「その他」に投票することは考え難い。つまり一見「平等」でも、少しでも「どちらかといえば妻(夫)」ならば、それぞれ妻・夫の選択肢に回答が割り振られてしまい、極端な回答となってしまった感がある。それでも【むしろ女性強権化!?-男女平等、仕事場から家庭へ浸透】と同じように、日本もアメリカも「夫婦における家計の主導権は妻が優勢」という状況はあまり変わりがないようだ。

夫が主導権を握る世帯は増加へ?
さかのぼれるだけ過去のデータをさかのぼり、同様な調査の結果の推移をグラフ化したのが次の図。

家計の主導権は?(2003-2010年)
家計の主導権は?(2003-2010年)

2003年はやや特異な値が出ているが、これは既婚者のみを対象にした結果によるもの。今年の「子どもあり」の数字と比べるとほとんど変わり無いことからも納得ができる。また、年毎の推移を見ても、多少の変化はあるものの、「全体としては」サラリーマン自身が6割・妻やパートナーが4割という力関係に違いはないようだ。

ただし今年は数年来続いていた「妻・パートナーの主導権率増加」傾向がストップし、逆に「夫の主導権率増加」傾向が確認できる。

↑ 家計の主導権は?(2009年)(再録)
↑ 家計の主導権は?(2009年)(再録)

家計の主導権は?(2010年)
家計の主導権は?(2010年)

このように並べてみると、いずれの項目でも「夫の主導権」が増加しているのが一目で分かる。

両年において調査区分を見ると、2009年は「未婚・既婚率=37.2対62.8」だったのに対し2010年は「未婚・既婚率=41.3対58.7」で、2010年の方が未婚率、つまり「必然的にほぼ夫=サラリーマンが主導権を握る回答者」の比率が高い。その視点で考えると「未婚率の違いが出ただけかな」とも思えてくるが、「子供あり」、つまり事実上既婚者の部分に限っても、

・2009年……夫主導権:36.6%、妻主導権:63.0%
・2010年……夫主導権:40.7%、妻主導権:58.4%

と、他の項目と同じような変移(夫側率の増加)が確認でき、単純に調査母体の既婚・未婚率の違い以上の変化が生じていることが分かる。

多くが手取りの減少を経験し、金額面では夫婦世帯内において肩身が狭くなっているはずのサラリーマンに一体何が起きているのか。気になるところではある。

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