ゲーム画面から飛び出して来たような…3Dドット造形師が創る幻想的な世界

2010/06/19 07:59

3Dドットで創られたクマーな敷物CG(コンピュータグラフィック)で描写されるゲームキャラクタを良く目を凝らして見るとを分かるのだが、彼らは「点」(ドット)が多数集まって構成されている。一見なめらかに見えるものでも、それはドットが細かいだけに過ぎない。乱暴な表現になるが、人間だって「細胞」というドットが集まって構成されたようなものだ。今やゲーム機や携帯電話ですら描写能力は向上し、なめらかな線で描写されるようになったものの、昔のマス目が荒い画面で凸凹が見えるドット絵も味わい深いもの。その「ドット絵」を立体で表現したのが、今回紹介する、アメリカのテキサス州オースティンに事務所を構える芸術家【Shawn Smith】氏による作品である(【トリガー記事:NEATORAMA】)。

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↑ クジャク。……圧巻。
↑ クジャク。……圧巻。

これはShawn Smith氏による作品で、素材としては「リサイクルされた合板」を元に3/4インチ(1.9センチ)四方のブロックを多数創り、それを組み合わせて作ったもの。いわく、

・インターネット上でインスピレーションをかきたてる素材を見つけ、それを三次元で表現
・インターネット上の二次元のデータを再現したことを表すため、あえてドットのようなブロックで造形を行う
・色は厳密に再現されたものではなく、ところどころ「イレギュラー」を生じさせている(「自然」さを再現?)
・デジタルデータをリアルの、しかも自然な創造物であると表現をするため、リサイクルされた合板からブロックを切りだして材料に使う

と、単純にデジタルな2次元の素材を3次元化するだけでなく、「人工的なデータで形成された自然のもの」を「人工的なもののように見える自然なもので立体化する」という、非常に興味深いテーマに従って構築している。

↑ 燃え上がるたき火。躍動感がドット絵で表されているようで、しかもそれがリアルに存在することで、何か不思議な神秘感すら覚える
↑ 燃え上がるたき火。躍動感がドット絵で表されているようで、しかもそれがリアルに存在することで、何か不思議な神秘感すら覚える

↑ 室内を荒らすハゲタカ達。一瞬「え!?」という違和感を覚え、そして何物であるかが分かると圧倒的な迫力に溜息すら出てしまう
↑ 室内を荒らすハゲタカ達。一瞬「え!?」という違和感を覚え、そして何物であるかが分かると圧倒的な迫力に溜息すら出てしまう

↑ 雌羊。一昔前のゲーム画面からそのまま飛び出てきたような、それでいて今にも動き出しそうな躍動感
↑ 雌羊。一昔前のゲーム画面からそのまま飛び出てきたような、それでいて今にも動き出しそうな躍動感

「新しい表現手法であるデジタル」と「既存の表現手段のアナログ」を融合させたような世界に足を踏み込んだような、言い換えれば境界線ぎりぎりのところを歩きつつ双方を眺め見ているような、そんな不思議な気分にさせてくれる。心に強い印象を与える芸術作品として、ちょっとイイかな、と思えてくるものだ。

やや余談。二次元のものを三次元に、自分なりの手法で再構築して芸術作品を創造するという手法で思い出したのが、いわゆる「ジェイソンさん」。【YouTube(同氏のチャンネル)】。チェーンソーなどを用いて立ち木からさまざな二次元の造形を三次元化し、そのプロセスを動画で撮影・公開しており、国内外から絶賛を集めている。


↑ 「ジェイソンさん」ちゅるやさんを彫る!「涼宮ハルヒの憂鬱」。

彼もまたShawn Smith氏同様、次元を超えた芸術作品を世に送り出す「クリエイター」といえよう。

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