テレビがやや復調、2.0%だが久々のプラスに(経産省広告売上推移:2010年6月発表分)

2010/06/09 19:30

経済産業省は2010年6月8日、特定サービス産業動態統計調査において、2010年4月分の速報データを発表した。それによると、2010年4月の主要メディアにおける広告費売上高は前年同月比でマイナス3.1%と減少を見せていることが明らかになった。主要項目別では「雑誌」がマイナス16.0%と、もっとも大きな減少率を記録している(【発表ページ】)。

スポンサードリンク


今記事のデータ取得や項目選択のあらましは記事一覧【4大既存メディア広告とインターネット広告の推移(経済産業省発表・特定サービス産業動態統計調査から)】で解説しているので、そちらで確認してほしい。今記事はその2010年4月分データの速報値を反映させたもの。なおそれより前のデータについては、速報値の後に発表される確定値で修正済み。

4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年同月比(2010年3-4月)
↑ 4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年同月比(2010年3-4月)

比較しやすいように先月発表データと並列して図にしてみたが、全体的にやや復調していた先月と比べ、テレビがやや復調した以外は横ばい、あるいは状況が悪化しているように見える。特に紙媒体2部門の落ち込みが著しい。

個別で見ると、インターネット広告が突然前年同月比でマイナスに転じているが、これは元々起伏が大きいことや、1年前の2009年4月において他の4部門すべてが前年同月比でマイナス10%を超える落ち込みを見せていたのに対し、インターネット広告のみマイナス3.6%で留まっていたことの反動と見た方が良いだろう。一方、テレビがプラスに転じたのは、「昨年の同月における」前年同月比がマイナス14.5%と(テレビ部門にしては)かなり大きな下げ幅だった反動によるところが大きいとみてよい。

今回も該当月における各区分の売上高をグラフ化しておく。電通や博報堂の区分とは違うため、該当同月の両社データ【電通と博報堂の種目別売上高前年同月比をグラフ化してみる(2010年4月分)】との違和感を覚えるところもあるだろうが、参考値の一つ程度としてとらえてほしい。

4大既存メディアとインターネット広告の広告費(2010年4月、億円)
↑ 4大既存メディアとインターネット広告の広告費(2010年4月、億円)


今回取り上げた項目中では、インターネット広告はすでにラジオ、雑誌を超え、テレビ・新聞に次ぐ第三番目の規模にまで成長している。しかし全体に占める割合はまだわずかでしかなく(該当月全広告費の3.8%)、テレビのケタ違いの大きさにはまだまだ太刀打ちできそうにないのも分かる(八分の一程度)。

次に、公開されているデータの推移をグラフ化する。インターネット広告のデータが掲載されたのは2007年1月からなので、それ以降の値について生成したのが次の図。

月次における4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年比推移(2010年4月まで)
↑ 月次における4大既存メディアとインターネット広告の広告費前年比推移(2010年4月まで)

大勢としては「インターネットは激しい起伏の中で回復、プラス圏に」「新聞・テレビ・ラジオはマイナス圏で低迷-やや下げ幅を縮小に」「雑誌はかなりマズいレベルの下げ幅を継続中」という傾向に違いは無い。雑誌は先月(いわゆる「前年同月比のワナ」で)やや持ち直しを見せていたが再び下落、危機感を積み増している。

今回該当月はこれまでとは多少雰囲気が異なるデータが出たが、あくまでも「前年同月比」であり、前年の値が重要な要素であることも留意しておくべきである。

スポンサードリンク




▲ページの先頭に戻る    « 前記事|次記事 »

(C)2005-2017 ガベージニュース/JGNN|お問い合わせ|サイトマップ|プライバシーポリシー