【更新】成長した「スターウォーズ・キッド」、苦難を乗り越え弁護士への道のりを歩む
2010/06/05 12:05


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↑ Star Wars Kid。
上記動画のオリジナルは今から約8年前の2002年11月、ゴルフボールの回収に用いる専用の棒を、あたかも『スター・ウォーズ』に登場する人物の人、ダース・モールのように振りまわす姿を自らが撮影したもの。その様子を録画したテープが友達によって動画ファイルに変換され、それがファイル共有ネットワーク上に流れ、世界中に広まっていった。また、動画に『スター・ウォーズ』自身の音楽や文章、さらにはライトセーバーの効果音などが付けられた改変バージョンが出回るにつれて、浸透は加速度的なものとなった。
その後についてはあまり知られていない話ではあるが、今参照記事などによれば、
・本人は深刻ないじめを受けて心を傷つけられ、ケベックの高校を中退し、小児精神科病棟に入院した
・本人と家族はビデオを勝手に変換しネットにアップした相手3人を訴えて、25万ドルの損害賠償請求をした(後に示談で訴訟は取り下げられている)
・ジョージ・ルーカス自身も今件を耳にし、同情したと伝えられている(映画『スター・ウォーズ』に出演させようという嘆願も多数寄せられたが叶わず)
などの出来事があったとのこと。
今参照記事によると彼は動画掲載から8年を経過した今、20代前半の少年となり、現在では[Patrimoine Trois-Rivie`res]という、彼の生まれ故郷にある町の文化遺産を守る団体の会長を務めている。

↑ Patrimoine Trois-Rivie`resの公知カード(?)を持つGhyslain Raza氏
そして彼は現在同じケベック州のモントリオールにあるMcGill大学で弁護士を目指し、法学の勉強をしている。そこには彼がかつて経験した訴訟のやり取りも影響を与えている。
一個人が本人の意図せぬ機会で動画という媒体を介し、世界中から、本人にとっては好ましくない内容で注目を集めるという、まれに見る社会現象であることを考えれば、本人が受けた苦渋・苦悩は想像するに余りある(自分が直接触れあう機会のある人々から受けたいじめですら、心に深い傷を残すのだから)。彼が立ち直り、しかも自分の経験を活かして人生を立派に歩む姿を見るのは、喜ばしい限りである。
また、それと同時にインターネット上の情報が「身内周りの口コミ」と誤認されやすい場合もあるが、基本的には「世界に向けた情報発信」であることを再認識させられる話として、各々が心に深く刻まねばならない事例でもある。
なお余談になるが、元記事では同様のパターンで、やはり同じように動画で「本人の意図とは別のベクトルに話が進み、酷い目にあった」Alexey Vayner氏についても触れられている。詳細は【別サイトの記事「これぞ究極の就活? 自己PR極めた学生こそ企業の理想では」】に譲るが、就職活動用として自分のアピールのために作った動画「Impossible Is Nothing」が笑いのネタとなり世界中に配信され、就職活動が大失敗に終わってしまっている。しかし彼はこの経験を活かし、今やオンラインマーケティングの専門家となっているそうな。
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